イボミ復活　大会初の複数回V宣言

＜Photo：Matt Roberts/Getty Images＞

　2017年LPGAツアー第24戦『CAT Ladies』(賞金総額6,000万円、優勝賞金1,080万円)が8月18日、神奈川県足柄下郡箱根町・大箱根カントリークラブ(6,704ヤード、パー73)で開幕する。17日はプロアマトーナメントが行われた。

　出口が見えた。イボミ、いよいよ復活の時だ。ディフェンディングチャンピオンとして臨む今大会。「28歳、最後の試合です。あとから、28歳って良かった－と思いたい。だから頑張る。勝ちたいです」と意欲的だ。スイングのリズムが崩れ、今季は負のスパイラルともいえるスランプ状態が続く。この状況をこんな感じで説明した。

　「ゴルフは練習するものが多い。何を大事にしたらいいのか、わからなくなった。練習場でいいショットが打てなければ、これだと思うまで集中して続ける。次に、パッティング練習を行い、そうすると体が疲れているから、うまくいかない。結局、あちらが立てば、こちらが立たず…。悪いほうへ悪いほうへ向かってしまう」。そんな状況に光明を見出したのは、レジェンドのひとことだった。前週、プロアマ戦を同組でプレーしたLPGA相談役。樋口久子から、「考えすぎないこと。シンプル・イズ・ベストでプレーを心がける」とアドバイスを受け、最終日、久々のチャージで7位タイへ食い込んだ。

　さらに、こんなことも打ち明けた。「自分では、天性の感覚が備わっている、と思っていた。でも、振り返ってみると、努力に努力を重ねてここまできたのです。たくさん練習をしないと私の自信にはならなかったから。よくよく考えれば、韓国で賞金女王になった翌年も、今回のような感じでした。調子が悪いからもっと練習をしようと…。結局、それではうまくいかない。最近はシンプルに物事を考えられるようになったし、少しだけ余裕も出てきた」と、冷静に自己分析。

　客観的に自身をとらえることは勝負を分ける、大切なポイントだろう。また、今大会は、スタートから優勝者がすべて違う。複数回優勝の選手がいない。「私としては、あしたにでも優勝したいところです」とジョークまで飛び出した。連覇で初の複数回。いよいよ、待ちに待った、Xデーの到来か－。