2017.8.18
よみがえった勇気 イボミが今季初、首位に立った
<Photo:Matt Roberts/Getty Images>
2017年LPGAツアー第24戦『CAT Ladies』(賞金総額6,000万円、優勝賞金1,080万円)が8月18日、神奈川県足柄下郡箱根町・大箱根カントリークラブ(6,704ヤード/パー73)で開幕した。大会1日目は、曇り→雨→晴れとコンディションが急変したが、各選手が持ち前の集中力を発揮。混戦の展開になった。首位は、5アンダーの黄アルムとイボミ。1打差の4アンダーで大山志保など6人がつけている。(天候:曇り 気温:27.1℃ 風速:2.6m/s)
今季初の首位発進。イボミがこんな感想を漏らした。「スコアボードに私の名前がある。きょう一番、うれしかったことはそれですね」。絶対女王の冠までついても、シーズン序盤からショットの不調で、スランプを招く。「思い通りのショットができた。勇気をもって。今まではミスを恐れて、逃げてばかりいた。今年最高のラウンドだと思う」と笑顔がはじける。
1番から、2メートルを決めて、バーディー発進。圧巻は7番からの3連続だった。4メートル、10メートル、3メートルを沈めた。「実は…」と前置きして、さまざまな苦悩を明かす。「ショットを打つ前にいろいろと考え、それがうまくいかないから、グリーン上でもまた考えた。そうなると、パッティングで集中力がなくなる。スコアが伸びないのも当然です。今だから、そう話せるけど、結果が出ない時は、ホテルの部屋へ帰ってゴルフのことばかりを考え、試合のない休日でもゴルフで悩んでいた。いけないなぁ、と思っても、気持ちがどんどん下がっていった」。
特にひどかったのは、中京テレビ・ブリヂストンレディスオープンと具体例をあげる。「1日目と、最終日はショットを打つのが怖くなった。そんなことをチームのミーティングで打ち明けると、どんなに結果が出なくても、トーナメントで解決しなければ解決しない、といわれた」。なるほど、その通りである。この日、イは15番でピン上10メートルから3パットで、唯一のボギーを叩いた。が、「全く影響がなかった。次のホールでチャンスをつくればいい。いや、つくれると自然に思えた。18番、5メートルのバーディーで締めくくれたのは、前向きでいられたからでしょう」と分析した。
さらに、「去年の後半戦のような、いい感覚になっている」とも。開幕前に語った予感は、確信に変わった。
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