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2017.10.27

1st day プラスワン~西畑萌香~

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント 武蔵丘ゴルフコース(埼玉県)1日目

 黄金世代は、やはりすごかった。今大会が、レギュラーツアー・デビュー戦である。「自分の実力がどの程度か。それを推し量る意味での勉強です」。直立不動で、スパッと答えた。心身ともに鍛えられたアスリート。萌香という名前は現代風でも、その体内にはしっかりとした根性、忍耐の精神が宿っているようだ。「両親から聞いたところでは、春に生まれたから、ということでした。私は、香の1文字が入っているのがいいと思っていますけど、いかがですか」。なるほど、おっしゃる通り。

 お父さんの影響で、6歳から練習場へ通うようになった。「当時のことは、あまり覚えていない。でも、ショートコースを回るのがとにかく楽しい。胸を張って言えるのは、私は1度もゴルフをやめたい、と思ったことがないことです」と話す。大阪・羽曳野市出身だが、高校進学と同時に上京。今回のコースに近い、飯能市内で一人暮らしをするようになった。勉強の一方で、プロを目指すために飯能ゴルフクラブで研鑽を積んだ。

 「すごくいい環境です。走っていても、気持ちがいい。飯能のどこが好きかといわれると、私の故郷、羽曳野と同じように、自然がたくさんあるところでしょうか」。早朝から5キロのランニングを高校時代から、ルーティンとしている。加えて、高校2年からコーチをつけて、パーソナルトレーニングを続けてきた。それも、週3-4回、飯能から都内の駒沢へ通う。「私の支えは、ランニングとトレーニングをずっと続けていることです。筋力トレーニングは当然のこと、メンタル面も。準備のために、どう心をつくるか。そういうことも同時に行っている」という。

 とはいえ、経験は何物にも勝る。「少し前まで、私は10割の力を出し切らないと達成できないような、高い目標を掲げてきた。でも、それって自滅するもとになります。たとえば、今日でいえば、67のスコアであがる。そんな感じですね」。ちなみに、この日は2オーバー、52位タイだった。「8番のバンカーへ、なぜかボールが吸い込まれるように入る。主催者推薦会の時もそうでした。明日は、もっと注意しないといけません」と笑いながら話していた。

 とにかく、前記したようにゴルフが楽しくて仕方がない-そんな気持ちが伝わる。では、気分転換は…。しばし、熟考し、数十秒後、「目覚めのパッティングでしょうか」という衝撃発言が飛び出す。「コースでパッティング練習を行うから、パターマットでストロークすることがない。私、1日の内で最もリラックスしているのは、目覚めた時です。だから、最近、ちょっとおしゃれな洋楽を流しながら、マットでパッティングをします」。さすが、黄金世代である。ゴルフ漬けの毎日を楽しむ。人生はこうありたい、という姿を19歳の彼女から教わった気持ちだった。

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