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2025.11.2

仲村果乃 3打差逆転 念願のツアー初優勝を飾る

(左)樋口久子大会名誉会長、(右)仲村果乃<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>

JLPGA ツアー2025シーズン第32戦『樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント』(賞金総額1億円・優勝賞金1,800万円)、大会最終日が11月2日、埼玉県飯能市・武蔵丘ゴルフコース(6,690ヤード/パー72)で行われた。首位と3打差の4位タイからスタートした仲村果乃が66をマーク。通算14アンダーでツアー初優勝を飾った。2打差の通算12アンダー、2位タイに河本結、ウーチャイェン、阿部未悠が入った。

1打リードで迎えた最終18番パー5。仲村果乃はピンまで残り85ヤードの3打目、49度のウェッジを選んだ。プラス5ヤードの距離が欲しくて、つい最近50度のウェッジから替えたクラブだ。狙いをしっかりと定めてアドレスに入り、滑らかなスイングでボールを運ぶと、ピン手前50センチに着弾。ウイニングパットをしっかりと沈め、通算14アンダーでホールアウト。悲願のツアー初勝利を手にした。

「今回はでき過ぎだと思いますが、優勝してホッとしています」と笑顔を見せる。今大会前のメルセデス・ランキングは27位。来季のシード権はもちろん、最終戦のJLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップの出場権もほぼ手にしていた。ただ、直近の2試合で予選落ちを喫したこともあり、前週末に師匠である吉川なよ子にスイングチェックをお願いしたという。

「私の場合、トップでクラブヘッドが見えるぐらいにオーバースイングでした。それをどうにかして抑えたかったので」。吉川にしてみれば、シーズン終盤でもあるし、スイング改造はオフに入ってからでもいいと思ったが、仲村は妥協したくなかった。

「私はやりたいですと、お願いしました」。仲村の中で、何かをつかんでからシーズンを終えたい気持ちがあったのだろう。あえてのスイング改造に臨んだが、それが功を奏す。昨年の今大会も5位タイで終えているが、武蔵丘ゴルフコースはフェアウェイが広く打ちやすいというイメージを持っていた。初日こそ多少ショットが乱れたものの、2日目と最終日はともにフェアウェイを一度しか外さなかった。パーオン率は2日目が94.44パーセント、最終日が88.89パーセント。ショットの精度が通算14アンダーというハイスコアをつくった。特に、勝負どころとなった18番の3打目はコンパクトなスイングを心がけたことがバーディーにつながった。


<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>

仲村にとって、最終日を首位で迎えたのは今回が3度目だった。5月のパナソニックオープンレディースではスコアを伸ばせずに3位タイ、7月の明治安田レディスでは1打及ばず2位タイに終わった。どちらも、優勝争いという緊張感もあり、思うようなゴルフをできなかったが、今回は自分なりに緊張しない方法をいろいろ試した。

「鼻歌を歌ったり、体を動かしたり、ゴルフ以外のことを考えたりしていました」。結果、自分のプレーに集中できた。15番でバーディーを奪い、首位に立ってからも冷静さをキープできたことが、勝因の一つになったのは間違いない。

念願のツアー初優勝を飾った仲村だが、将来的には米ツアー挑戦も考えている。そのために、次戦のTOTOジャパンクラシックでも優勝を狙っているとのこと。師匠の吉川からは自身の通算29勝の記録を抜いて欲しいと言われているだけに、初優勝は通過点に過ぎないのかもしれない。


<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>

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