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2017.10.29

永井花奈、先行投資でツアー初優勝 

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 2017年LPGAツアー第34戦、10月29日に埼玉県飯能市・武蔵丘ゴルフコース(6,580ヤード/パー72)で開催予定だった『樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント』(賞金総額8,000万円・優勝賞金1,440万円)大会最終日は、荒天のため中止となった。第2ラウンド終了時点が最終成績となり、通算7アンダーで永井花奈がツアー初優勝。

 1988年、ツアー制度施行以降、史上初の2週連続最終日が中止決定。思わぬ形で初優勝が転がりこんだ永井花奈は、中止が決定した瞬間をこう振り返った。「マスター室前で座っていた。プレーしたい。気持ちの準備を整えていたら、目の前に、カメラマンの皆さんが集まってきて…。それで、中止なのかなぁ、と思いました。優勝ですか? やっぱりすごくうれしいです」と満面に笑みをたたえている。

 そして、「昨晩は、いつもと変わらず、本当によく眠れた。トップに立っていても、普段通りです。だって、最終日に最終組で戦える。それが楽しみだったから。でも、初優勝のシーンはグリーン上で、と思っていたから、そのあたりが残念です」という。

 前週は2週連続の予選落ちを喫した。それでも、コースに残って、スイング調整に取り組んだ。その努力が、翌週に成果に変わる。ゴルフは不思議なスポーツであるとともに、練習はうそをつかないことを全身に感じた。「今年、開幕前に父と将来について、じっくりと話し合いました。結論は3年間、真剣に取り組んで、それでダメならまた考える。ダラダラとやっていても仕方がない。初めて開幕戦からフル参戦して、日々、強くなることだけを考えてきました。優勝したい。うまくなりたい。成績が出ていなくても、へこむことはなかった」。

 今大会、カギとなったのは2日目の15番(パー3)。「あのホールがとても大きかった。6メートルのスライスラインでバーディーが来たから、続く16番。また、18番のバーディーにつながったと思う。勝負の流れが変わった。本当に大きかった」と改めて語っている。

 一方、プライベートでは先行投資を行ったそうだ。「今年の夏、初めて車を買いました。プロになって、初めて大きな買い物です。タフで格好いいもの。RVです。賞金で返そうと思ったけど、優勝賞金が入りますね…」。もうひとつ。「ずっとツアーへ帯同し、サポートしてくれた両親と、祖母へ何かプレゼントをしたい。今まで、どれほど、苦労させてきたかわからない。祖母は、昨日トップに立ったと電話で話すと、おめでとう-を何度も繰り返していた。優勝したわけでもないにもかかわらず」と明かした。

 締めくくりは、「次の目標も優勝です。今回はとてもうれしい。だけど、次は3日間、4日間のプレーで完全燃焼の優勝をします」。優勝会見で、この時ばかりはトーンが上がった。新たな決意表明である。

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