2018.5.4
ホットで一気 イジョンウン6、クールに首位
<Photo:Matt Roberts/Getty Images>
2018年LPGAツアー公式戦、第1戦『ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ』大会第2日が5月4日、茨城県つくばみらい市・茨城ゴルフ倶楽部西コース(6,715ヤード・パー72)で行われた。この日はサスペンデッドとなった1R残り競技、2Rの長丁場。イジョンウン6が通算5アンダーで首位に立った。2位は通算3アンダーの鈴木愛。日韓女王が火花を散らす。(天候:晴れ 気温:20.8℃ 風速:2.9m/s)
これがホット6の底力だ。LPGAツアー初参戦のイジョンウン6が5バーディー、1ボギーの68をマーク。通算5アンダーで首位に立った。「スイングを変えたとか、そういったことはありません。しいてあげれば、リズムを一定に保った。第1日は風が強かった。わかってはいても、自然にリズムが速くなって…。きのう帰って、反省しました」という。なるほど、きょうはゆったりした印象を受ける。
3番、最初のバーディーを奪う。残り80ヤードの第3打を58度で、1メートルにつけた。21歳とは思えない、威風堂々とした風格。さすが賞金女王に輝いただけのことはある。とはいえ、2位以下に2打差をつけ、単独首位に立っても、淡々とした自身のスタイルを崩さない。「満足感は70パーセントぐらい。ボギーがひとつだけはよかったと思うけど、バーディーチャンスはたくさんあった。もう少し、チャンスで決まっていたら、と思います。あすは、また新しい気持ちでスタートする。最終日、内容が良かったら優勝を意識するかもしれない」。
日韓賞金女王対決の前評判が現実となった。ただし、これまた、「きょうの上位だけが頑張っているわけではない。まだ、勝負は2日間残っています。とにかく、自分のプレーに集中するだけ。最後まで気を抜くことだけはありません」と話した。鉄のメンタルとでも呼びたくなるような、精神力。そして、各選手が絶賛する、1Wからパッティングまでスキをみせない総合力が持ち味だ。
8歳でプレーを始めたが、一度はゴルフを断念。経済的な理由からだった。4歳の時、トラックドライバーの父が交通事故で、車イスの生活を余儀なくされる。同世代のジュニアたちは、新品のクラブを使用しており、「なぜ、あなたは古いクラブを使っているの」。数奇な眼差しでみられたことが発奮する要因になった。
「強くなりたい。強くなってトップになる」と、競技で次々とライバルたちを打ち負かして行く。自身のバイブルは、元世界ランキング1位の申ジエが出版した『飛女』。すべてを学んだそうだ。「自分の運命を愛する。夢はとくにありません。でも、将来、結婚していい家庭を…」。この時ばかりは、少しだけはずかしそうだった。
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