Day3 松尾恵のプラスワン テック

＜Photo：Ken Ishii/Getty Images＞

ツインフィールズレディーストーナメント　ゴルフクラブ ツインフィールズ ゴールドコース（石川県）最終日

　ゴルフは自然との戦い。言葉にするのは簡単でも、経験者として心から大変なことを熟知しています。真夏のような前日から一転。この日は16度も温度が下がり、折からの小雨模様でした。まさに、自分の精神力を試すには絶好のチャンス。ステップ・アップ・ツアー初優勝を飾った、柳澤美冴さんはひとことでいえば、スイングによどみがない。1Wからパッティングまで、流れるようなリズムが印象的でした。

　序盤は少し、緊張もあったようですが、3番のパーパットを決め、以降はとにかく冷静沈着。後半に入ると、ますます集中力に磨きがかかったようです。12番はティーショットがいまひとつ。ところが、落ち着いて対処した。ラインをしっかり読んで、その通りのストロークを行う。パッティングの基本を実践しているかのよう。さらに、クローズアップしたいのは、距離感に対処できたことでしょう。

　温度差が激しければ、筋肉が伸縮する。ましてや、優勝争いの緊張も加わるのですから、特に大変だったろうと思います。パーオンに失敗しても、パーセーブできたのは、ショートゲームの妙。昨年まで、LPGAツアーでさまざまな状況を経験したことを、しっかりと自身の体内に蓄えていました。今日、発揮した強じんな精神力も、経験のたまものでしょう。あえて、いいたいのは、勝った後が大切。次週のリゾートトラストレディス挑戦、注目しましょう。

(担当理事・松尾恵)