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2018.7.29

9年ぶりのV 黄アルム、鳴沢で復活

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 LPGAツアー21戦『大東建託・いい部屋ネットレディス』(賞金総額1億2,000万円、優勝賞金2,160万円)大会最終日が7月29日、山梨県南都留郡・鳴沢ゴルフ倶楽部(6,685ヤード/パー72)で行われ、黄アルムが9シーズンぶりの優勝を飾った。勝負は通算14アンダーで並んだ、イミニョンとのプレーオフ。1ホール目で黄がバーディーを奪い、LPGAツアー2勝目をあげた。通算11アンダーの3位タイは小祝さくら、アマチュアの安田祐香。(天候:雨のち晴れ 気温:26.3℃ 風速:6.3m/s)

 十年一昔。いや、失礼しました。黄アルムは2009年4月、ヤマハレディスオープン葛城以来、9年115日ぶりの優勝。初優勝から2勝目のブランクでは、9年297日の中嶋千尋に続いて、史上2番目の記録になった。「優勝が決まった瞬間、エッ…そんな感じです。表彰式も最初、涙が出そうになったけど、次から次へとセレモニーの連続。涙を流すひまなんてありません」と苦笑する。18番のプレーオフ1ホール目、ウイニングパットはピン横、上がり2メートルの、スライスライン。見事なバーディーパットだった。ところが、決勝ラウンドの2日間、この18番で、池へ計3発を-。

 「悪いイメージはありません。ほどよい緊張感はあったけど、ガチガチだったとか、そういうことはない。今日は、ピンまで116ヤード。PWは私にとって、自信をもって打てるクラブです。グリーンへ乗せて、安全に2パットで行くつもりでしたけど、それが池へ入るとは想定外。でも、私としては、ミスショットをした感覚はありません。当たりも悪くなかったし、うーん。これがゴルフの不思議かもしれない」といい、「さすがに痛かった。でも、ドロップして、アプローチとパッティングだけは決めよう。気分をリフレッシュした。それが、プラス1ホールと思った、プレーオフで良い結果を、もたらしたのかもしれない」と振り返った。

 女子プロゴルフ界でささやかれているのが、30歳限界説。黄も30歳である。特に、今季はパッティングの不調に悩まされ続けた。「パッティングがダメ過ぎて、もう、パニック状態。リゾートトラストレディスあたりは、予選落ちが続き、とにかくひどい。ヤングキムさんなど、韓国の先輩プロにゴルフをやめたい、と電話をした」。さらに、「次のヨネックスレディスゴルフトーナメントへ出場するつもりで、出かけたら新潟ではなく、宮城の仙台へ行ってしまった。結局、また戻って出かけたら、今度は燕三条へホテルを予約したつもりだったけど、実際は、新潟駅の近く。自分であきれて、大笑いしたら、パッと正気に戻ったみたい。まず、パターを替えてみよう」。

 どん底を経験し、あとは無欲ではいあがった。これからの人生を考えれば、9年のブランクなど、「長すぎて、たくさんのつらいことを、忘れてしまうほどです」と話した。最も難しいのが、プロにとって2勝目だという。黄の顔から、9年分の苦悩が消え去った。

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