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2018.7.29

Day 4 松尾恵のプラスワン テック

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

大東建託・いい部屋ネットレディス 鳴沢ゴルフ倶楽部(山梨県)最終日

 感謝をワンショットに込める。黄アルムさんの72ホール、274ストロークは結果にかかわらず、そんな印象がありました。プレーオフの1ホール目。イミニョンさんはバンカーから、ショットを寄せて、先にパーセーブを行った。対する黄さんは、バーディーパットを沈めれば優勝。ところが、このシーン、とてつもないプレッシャーを感じていたでしょう。確かに、アドバンテージを握っていましたが、直前の18番ではボギーを叩いて、通算14アンダーに並ばれてしまったから。

 とはいえ、プレーオフでは同じ失敗をせずに、3打目でビシッとバーディーフィニッシュをしました。強い精神力を感じたのは、私だけではないでしょう。振り返ると、第1日から素晴らしいオーラを、全身から発散していました。優勝する選手は、何かが違う。言葉にするのは難しいものの、見るものに訴えるパワーがあります。

 16年オフから、お母さん同士がとても仲がいい-というご縁で、当時のイボミさんのコーチ、チェボムスさんを紹介され、指導を受けるように。昔からよくいわれますが、スイングをワンポイント矯正するためには、2年かかるそうです。徹底的に体へ浸透させるには、より多くのスイングをあらゆる状況下で行わなければなりません。

 練習では100%でも、試合ではそうはうまくいくものではない。最初は、20%程度の確率でも日々、努力を重ねることで、徐々に100%へ近づいていく。このあたりもゴルフが忍耐力の勝負といわれるゆえんかもしれません。この日の5番からの3連続バーディーで、改めてショットメーカーだったことを思い出しました。

 スイング軸がぶれずに、クラブフェイスのコントロールが巧みです。特に注目したのはトップの位置。それを見ただけで、いいショットをするな、と思わせる。最終日、1番・パー3は、3パットのボギーでした。が、久々の優勝争いのプレッシャーか、緊張気味。ティーショットは、グッドといえなかったものの、トップがしっかりしていたおかげで、ピン方向へまっすぐにボールが飛んでいきました。1番のパー3は、とにかく珍しい。きっと、1Wよりも各選手が神経をつかうはずです。ホールロケーションの素晴らしさにも感嘆した、4日間。見応えのある勝負でした。9年ぶりのツアー2勝目。おめでとうございます。

(松尾 恵=担当理事)

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