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2018.8.5

Day 3 鈴木美重子のプラスワン テック

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

北海道 meiji カップ 札幌国際カントリークラブ 島松コース(北海道)最終日

 気持ちの持ちようで、プロは大きく変化する。福田真未さんの、優勝の原動力は平常心でした。朝、スタート前にパッティンググリーンでも楽しそう。以前には感じられなかった、とても良い意味で、ゆとりがあるように拝見。また、ショット、パッティングが好調だったことも、自信の表れといえるでしょう。

 スタートの1番、気持ちよくクラブが振れていました。上体からムダな力が抜けた自然な感じ。その分、下半身がどっしりとしていたように見受けた。「クラブに、いい仕事をさせるためです」と話していた、その通りのスイングだったように思います。大会のトーナメントレコードを更新する15アンダーは、堂々たる成果。3日間の内訳は、1イーグル、18バーディー、3ボギー、1ダブルボギーでした。

 ツアー初優勝を果たした、17年の伊藤園レディスゴルフトーナメントでは、ハラハラドキドキの内容だっただけに、今回はスイング同様の、安定感が垣間見える。やはり、パッティングも好調で、常にいいリズムでプレーした証明でしょう。脱力のスイングとは対照的で、パッティング時には、丹田に力を入れる。この意識を徹底したおかげで、微動だにしないストロークを実現しています。64をマークした第2日は、4-5メートルのパッティングがたくさん決まった。これまた、最終日に向け、自信というか、確信をもった要因です。

 プロゴルファーがもっとも難しいといわれる、ツアー2勝目を飾ったことで、彼女はまたひとまわり成長することが請け合い。前週、9シーズンぶりの優勝を果たした、黄アルムさんとはプライベートでも親しい関係だとか。きっと、「私も優勝したい」。そんな刺激を受けたと思います。

 一方、2位の申ジエさん。ネバーギブアップの信念は今回も同じでした。3打差をつけられた18番パー5、残り67ヤードの第3打。スーパーショットを披露しています。あわやカップインイーグルのシーン。カップには20センチ及ばなかったものの、勝利への執念がすさまじい。これこそ、元世界女王の意地。優勝争いを演じる際、バック9の集中力は見ているこちらまで、瞬きを忘れてしまうほどです。だからこそ、2打差をつけ、逃げ切った福田さん。喜びもひとしおでしょう。今年は北海道命名、150周年。そのメモリアルイヤーに15アンダーの優勝スコアは、ファンの記憶にも、記録にも残る価値あるものでした。

(鈴木美重子=担当理事)

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