2018.9.5
帰ってきた鈴木愛 新たな挑戦
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯 小杉カントリークラブ(富山県)
さながら、未知との遭遇である。鈴木愛が約2カ月ぶりにツアーへ帰ってきた。右手首痛は予想以上にやっかいなものだったらしい。「ゴルフをはじめて、これほど長い間、クラブを握らなかったことはありません。ようやく、大好きな試合へ間に合った。出場できるだけでうれしい」と言葉が弾む。ということで、「まずは、予選通過が目標ですね」と控えめだが、開幕を前にすると体内に宿るプロ魂が騒ぐ。
今大会へ向け、練習を再開したのは8月31日。ようやく、主治医からゴーサインが出たのは、その前日だ。「スコア80を切れないのでは…」。そんな不安ばかりが先行したが、終わってみれば73-だったそうだ。「意外に良かったです。グリーンまわりの感触などは、休む前とほとんど変わっていなかった。でも、パッティングが思ったところに打ち出せない。アドレスがしっくりこないし、これは実戦を行いながら感覚を戻さなくてはなりませんね。良くなってくるかなぁ」。祈るような表情を浮かべた。
他の選手の何倍も練習を重ね、今日の地位を築いたのは、有名な話。「誰にも負けないほどの練習をしてきた。その積み重ねが、あすから試されると思います。不安ばかりを考えるのではなく、私にはこれまでの蓄積がある。そう考えて、あすのティーオフを迎えたい。今回のコースでプレーしたのは、2.5ラウンドです」と、将来を見据え、自己との対話とも受け取れるような、コメントだ。ぶっつけで、どれほどの力を発揮するか。未知への挑戦である。
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