2018.9.21
キムハヌル復活 新境地でグイッ
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメント 利府ゴルフ倶楽部(宮城県)第1日
秋は人恋しい季節。ところが勝負の世界はシビアである。キムハヌルといえど、不調が続けば取り囲む報道陣が、またひとりという感じで少なくなった。首位から1打差にもかかわらず…。今季は、ショット、パッティングの不調に悩まされ続けた。ところが、この日は復調をアピールするかのように、2ホール連続バーディーでフィニッシュする。17番、残り139ヤードの第2打を8Iで、1メートル。18番も1.5メートルにつけた52度の第2打ちが見事だった。
「この大会へ出場するのは2回目。コースが難しいです。だから、バーディーを狙うより、ボギーを打たないように心がけた」という。2018年。ここまで19試合に出場した。しかし、トップ10フィニッシュがわずかに、3回。賞金ランキングも57位にとどまっている。過去、「韓国ツアーでも突然、成績が悪くなったことがあります」というが、今年は周囲でみていても、気の毒になるほど憔悴している時があった。
「ずっと頑張ってきました。最初はそのうち良くなるだろう、と自分へ言い聞かせていたけど、ショットまで不調になって、何が問題かをいろいろと考えさせられた」という。まだ、完全復調宣言は飛び出してこなかったものの、「メンタルが強くなったと思います。以前は、前半でボギーが出ると、なかなか乗って行けなかった。でも、最近はどんな状況でも必死。苦しくても耐える。気持ちでスコアをつくっているような気がします。きょう、最後の2ホールで連続バーディーをとれたのは、そのおかげかもしれない」。
29歳、キムのニュースタイルだ。女子プロゴルフ界でささやかれる30歳のカベ。ベテランの大山志保は、「そんなことはない。本人の気持ちしだいです」と打ち消した。限界をつくるのは自身だが、可能性を見いだすのも自身である。
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