Day2～プラスワン　ショット

＜Photo：Atsushi Tomura/Getty Images＞

日本女子オープンゴルフ選手権　千葉カントリークラブ 野田コース（千葉県）第2日

　陰陽互根。陰があれば陽があり、陽があれば陰がある。互いが存在し、己が成り立つという考え方がある。この日、最も難しかったのは、16番。イボミさんの復調を願いながら、このワンショットを撮影した。

　秋は、腕の見せ所。さまざまなカラーに彩られ、コースには影が伸びる。松林から差し込む自然光が、不思議なコントラストをつくりあげるのだ。日が傾きオレンジのウェアがより鮮やかになった。光と影といえば、画家のクロード・モネ。ボストン美術館でみた「つみわら　日没」が忘れられず、カメラマンになってから夕陽を、ことさら大切にしている。

　空気の澄んだ早朝も好きだが、秋になって午後4時頃の情景は魅力だ。とりわけ、コースでは哀愁が漂う。ボミさんの今季は、苦悩の連続。コースでは弾けるような笑みが少なくなった。ところが、きょうはキャディーさんと楽しそうに語り、好調時のたたずまい。やはり、トーナメントには、なくてはならない存在である。

　このワンショットが陽への転機になれば－。

(戸村功臣=ゲッティイメージズ)