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2018.10.28

もっと輝く ささきしょうこ、勝負の秋

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 LPGAツアー第34戦『樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント』(賞金総額8,000万円、優勝賞金1,440万円)大会最終日が10月28日、埼玉県飯能市・武蔵丘ゴルフコース(6,585ヤード/パー72)で行われ、ささきしょうこが通算12アンダーで逆転優勝。今季2勝目、LPGAツアー通算3勝目をあげた。2位は通算10アンダーの小祝さくら。(天候:晴れ 気温:19.0℃ 風速:1.0m/s)

 勝負師へ転じた、ささきしょうこのシックスセンスが、Vを告げる。もう、がけっぷちのしょうこさんではない。「優勝を意識したのは、2番。トップとの差はあったけど、4メートルのパーセーブが自信をもってできたからです。(首位の三ヶ島)かなさんは、初優勝を目指していた。私も経験があるけど、自分が自分じゃないと感じるほど、プレッシャーで体が動かなくなる。だから、チャンスがある、と思った」と、勝因を分析した。

 3番から、三ヶ島は3連続ボギーを叩いて、優勝争いから後退。ささきも5番でボギーとしたものの7、8番で連続バーディーを決め、再浮上した。そして、強い、とアピールしたのは16番。「前組でプレーの(小祝)さくらさんが16番でバーディーをとったのは肉眼で確認しました。1打差に迫られたわけですから、またリードを2打差へ広げなければならない」と解説。148ヤードの第3打をピン奥、4.5メートルにつけ、鮮やかなバーディーを決めている。

 テクニックはもちろんだが、精神力の強さが際立った。3週前のスタンレーレディスゴルフトーナメントで今季初優勝。会見で自身が自律神経失調症、パニック症候群ともたたかっていることを告白した。「病気とお話するだけでは、皆さんへうそをついている罪悪感がある。私は正直に生きたい。だから、思い切って病名をお話した。良かったと思います。そうすることで、また自分を見つめなおすことができた。何よりだったのは、その記事をみたファンの方や、同じ病気で苦しんでいる方が、たくさんの激励をいただいたことです。私は、病気を言葉にすることで強くなりました」と、会見を通じ、メッセージを送っている。

 精神力の強さは、新たな目標を運んできた。この日、うれしい上方修正を。「スタンレーの直後、もう1勝したいというと、よけいなプレッシャーにつながる可能性がある。だから、今季の獲得賞金を4,500万円突破にしたけど、それが今回、クリアできた。次は、賞金ランキングトップ10を目指します。シーズンの疲れが出て、腰痛などの関係で万全とはいえない。しかし、しっかり休養をとって、TOTOジャパンクラシックからの4試合へ臨みます」と力強い言葉で締めくくる。

 かつて、何度も「私は、がけっぷちに強い」と言い聞かせ、さまざまな困難に立ち向かってきた。乗り越えられないカベなどない。ささきしょうこは、この秋、美しく輝きつづける。

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