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2019.2.28

2019ルーキー特集 第19回 三ヶ島 かな

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

(※掲載は取材順)

 恒例のルーキー特集をお届けいたします。シーズン開幕は目前。各選手が総仕上げの時期です。2018年最終プロテスト合格者の今をレポートしました。

 三ヶ島 かな(ミカシマ)  1996年7月13日 福岡県出身

 シード選手として、3年目の春を迎える。「1月は都内でひたすら体力強化をしました。今年の目標は、まず1勝。あとはそれを達成してから考えます」とシンプルだ。スポーツ界では、2年目のジンクスを指摘される。昨シーズンがまさにそうだ。

 「開幕直後、インフルエンザにかかり、手首のけがもあった。なかなか万全といえる状態までいかない。苦しかった、というよりも無職になるわけにはいきません。だから、やらなければ…。だって、パソコンの前で座りながら1日働く、OLさんのような生活をしたことがない」。必死である。周囲からも「2年目はプロの正念場ということをたくさんの方からいわれました」という。

 ただし、ピンチはチャンスでもある。本人がどう受け止めるか。「苦しかったけど、発見が多かった。けがをして体調管理について、それこそたくさん考えました。体質を理解して、食べ物などを吟味する。起こるべくして起こっていることなど、わかりました。技術面は、先輩方のプレー、練習法を観察すればいろいろ学べる。だけど、自分のことは私が理解しなければなりません。日々発見ですよ」と加える。偶然ではなく、必然だ。

 クラブを握ったのは10歳。自宅近くの空き地で必死に練習を行う、父・直(すなお)さんの姿をみて、「何しているの」と感じたことが出会い。「興味があったから、そう思ったのでしょう。父は、その頃、競技へ出場する最終準備を行っていたそうです。でも、私もゴルフ−となれば、サラリーマン家庭ですから費用がかかるゴルフを2人でというわけにはいかない。私のために、父はあきらめた。恩人です」と感謝の言葉を添えた。

 昨年の最終プロテストは2度目の挑戦。本来なら、受験をする計画はなかった。「賞金シードをとれれば、LPGA入会が認められる。私は、そのつもりだったけど、成績はもちろん、調子があがらない。60台のスコアが試合で初めて出たのは、7月ですからね。すべり止めの気持ちだったけど、とんでもなかった。シード選手だから、合格して当たり前。皆さんからそういう目で見られる。結構、つらかった。しかし、いい経験です」。ちなみに、人生で最も緊張したのは、2016年ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ第1日だった。

 「トップだから、インタビュールームで会見。あの雰囲気は忘れない。中学生の頃から、50-60代の方と一緒にラウンドしていたから、目上の方とのおしゃべりは慣れています。でも、メディアの皆さんを相手にするのは、大変でした」。これまた、トップ選手には避けては通れない、必然である。

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