2019.3.27
吉川桃、劇的チップインでステップ初V
<Photo:Ken Ishii/Getty Images>
2019年LPGAステップ・アップ・ツアー開幕戦『rashink×RE SYU RYU/RKBレディース』(賞金総額1,500万円 優勝賞金270万円)大会最終日が3月27日、福岡県糸島市のザ・クイーンズヒルゴルフクラブ(6,487ヤード/パー72)で行われ、吉川桃が通算1アンダーで、ステップ・アップ・ツアー初優勝を飾った。2打差の1オーバー、2位タイは西山ゆかり、林菜乃子、福嶋浩子、アマチュアの佐渡山理莉。(天候:晴れ 気温:19.7℃ 風速:2.4m/s)
クライマックスは16番、パー3。前半を終え、首位を走っていた吉川桃は、13番、15番でボギーを叩き、通算イーブンパーでアマチュアの佐渡山理莉と並んだ。「きょうは、グリーンが硬く、ボールが止まらない。ということで2番手落とし、26度のユーティリティで打ちました」。しかし、ティーショットは、グリーン奥のバンカーまで転がる。
ピンまで25ヤードのバンカーショット。「下りのフックラインで、16ヤードのところに落とそうとイメージしました。肩から力が抜け、イメージした通り」と解説する。58度で打ち出されたボールは、カップへ吸い込まれていった。「まさか入るとは思っていなかった。あの1打が大きい。普段、バンカーショット練習をあまりしない。イメージトレーニングの方が多いぐらいです。流れを引き戻すことができた。大きな1打です」と振り返った。17、18番はきっちりとパーをセーブ。ただ1人、アンダーパーで初優勝を決めた。
今回の勝因は「平常心と集中力」という。スタートホールでティーショットをバンカーに入れ、2打目はバンカーのアゴに当てるミスショットだったが「焦らなかった。最後まで緊張もしなかったし、ゴルフと向き合ってプレーできた。スコアや、他の選手のプレーも気にならない。最後のパットも、自然体で1メートルを入れることだけに集中。ガッツポーズをつくるのを、忘れました」と、悔しさを浮かべ、ほほ笑んだ。
今大会の優勝で、5月に行われる『ほけんの窓口レディース』の出場権を獲得。「体力や技術など、まだまだ足りない。でも、自信になった。LPGAツアーでどれぐらいやれるか、試してみたい。今年は、ステップで複数回優勝が目標。次はガッツポーズか、何かをしたい」。2019年、ニューヒロインの誕生で幕を開けたステップ・アップ・ツアーは、スリリングだった。
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