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2019.3.31

河本結 5打差の圧勝でツアー初V

<Photo:Ken Ishii/Getty Images>

 2019年LPGAツアー第4戦『第7回アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI』(賞金総額8,000万円 優勝賞金1,440万円)大会最終日が3月31日、宮崎県宮崎市・UMKカントリークラブ(6,525ヤード/パー72)で行われ、河本結がツアー初優勝を飾った。通算15アンダー、2位Tのユン・チェヨン、S・ランクンに5打差をつける圧勝。地元Vの期待がかかった脇元華はスコアを伸ばせず、通算9アンダー、4位Tだった。(天気:晴れ 気温:15.3℃ 風速:9.2m/s)

 もっともっと這いあがる。プロ2年目、ツアー初優勝を飾った。トーナメントレコードを更新。さらなる期待に胸がふくらんだ。とはいえ、人生でも忘れられない、ツアー初Vを決めた瞬間は、いったいどんな気持ちだったのだろうか。「実際のところ、いろいろな出来事が頭をよぎった。でも、一番はトイレへ行きたい…」。意外なひとことで優勝会見の場が和む。通り一辺倒でないところが、いかにも河本結らしさかもしれない。

 最終日、一見すると、普段通りの表情と見てとれたが、やはり優勝への18ホールはとても長かった。「もっともプレッシャーを感じたのは5番でバーディーをとったあと。6、7番で長いパーパットが残ったからです。でも、しっかりとカップインすることができました。ご褒美でしょうか。8番のバーディーは。3.5メートルのものすごいスライスラインです」という。

 さらに、18番のバーディーを振り返る。「17番、抑えめで打ったらボギーにつながった。だから、次の試合のためにも積極的に2オン狙いです。最後をバーディーであがれば絶対、これからも頑張って行ける。そう念じた不安一掃のバーディーフィニッシュだったと感じました」。昨年の最終プロテストで合格し、ステップ・アップ・ツアーでも4勝をあげている。成績だけで判断すれば、順風満帆の滑り出しのようだが、たくさんの紆余曲折があった。

 「どん底を何度も味わった。最近でいうと一昨年、サードQTで落ちた時がそうです。家庭は父が市役所へ勤務、母がアルバイトをしていました。両親はゴルフが大好き。だけど、私と弟がゴルフを、となった際、趣味のゴルフをやめたのです。私はゴルファーとしていろいろな夢がある。そのひとつが、両親とプレーすること。だから、サードQT失敗はとにかくショックでした」。さらに、両親への感謝の気持ちを込める。「もう10年ぐらい、クラブを握っていないと思います。母はプロを目指している時、プロになってからも私をずっとサポートしてくれたわけですけど、その陰で父は何も口を出さず一生懸命、仕事だけをしていました。改めて、ありがとうと伝えたいです」。聞いていて、ジーンときた。

 さて、初優勝で今後、さらに注目を集めることになるが、「まず、きょうは喜ぶことです。そして、あすの朝になったら、いつものようにコツコツと練習をする。今年の目標は賞金ランキングで5位以内。まだまだですね。もうひとつ、年間平均ストロークを70.000台というのもある。優勝した翌週はとても大事。だから、次は最低でも予選通過はクリアしたい」。

ネクスト河本は、「今年から3年をかけて、コーチと全米女子オープンをとる準備をしている」と宣言した。深紅のリボンが決意の証−。

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