2019.4.26
鮮やかホールインワン 笠りつ子、川奈で発奮
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
2019年LPGAツアー第8戦『38th フジサンケイレディスクラシック』(賞金総額8,000万円、優勝賞金1,440万円)が4月26日、静岡県伊東市・川奈ホテルゴルフコース富士コース(6,376ヤード/パー71)で開幕した。大会第1日は大混戦。9番でホールインワンを達成した、笠りつ子が4アンダーで首位に立った。1打差の3アンダー、2位タイは原江里菜、三ヶ島かな、淺井咲希。ディフェンディディングチャンピオンの永峰咲希は1アンダー、14位タイとまずまずのスタートを切った。(天候:雨のち曇り 気温:12.3℃ 風速:2.1m/s)
ついに、その時が来た。笠りつ子が67をマーク。1年6カ月ぶりの首位スタートを切った。ハイライトは、9番のホールインワン。8Iで鮮やかなフェードボールを放ち、ピン手前3メートルにボールがオンすると、ボールがカップへ吸い込まれた。「もう、(ホールインワンはツアー)3回目。しっかり見ましたよ。でも、狙ったわけではない。グリーンの真ん中へ乗せるつもりで打ちました。ちょっと、左から風が吹いていたし、それも良かったと思います」と言葉が弾む。この日は、1イーグル、3バーディー、1ボギーの内容。
久々に、自身の持ち味を存分に発揮したラウンドだった。「ホールインワンが出たのが一番。でも、長い距離のパーセーブが大きかったと思います。2番、スライスラインの3メートルや、5番も良かった。17メートルですよ」と振り返る。そして、忘れてはいけないのは、コースとの不思議な相性の良さだろう。「ここが好きとか、特にはありません。でも、何度も皆さんからインタビューを受けたことがありますね。ひとついえることは、川奈でプレーするとすごくよい感じでまわることができます。ただ、難しいですよ」と話している。
8年連続で賞金シードを守ってきたが、昨年は52位。今季は第1回リランキングまで、前半戦の出場権があるだけだ。オフにはこれまでにない、徹底したトレーニングを敢行。「誰よりも練習をしてきたつもりです。とにかく、できることはすべてという感じ。今までだってなまけたことはなかったけど、これほど毎日、ハードなトレーニングをしたことはありません。よく年齢のことをいわれますけど、確かに若いころとは違う。理解しているつもりです。自分に何が足りないのか。足りないものを補う。だから、トレーニングをしっかり行いました」と力説した。
女子プロゴルフ界は世代交代が、加速しているといわれる。ただ、流れに飲み込まれるわけにはいかない。「黄金世代は、とてもいい選手がたくさん。LPGAの未来のために大切な選手です。でも、私は黄金世代と戦っているわけではありません。コースと静かに向き合います」。締めの言葉は、決意の表れだろう。黄金世代よりも、これからが黄金週間なのだ。
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