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2012.6.10

サントリーレディスオープンゴルフトーナメント 最終日

16歳アマのキムヒョージュが史上最年少優勝!

 2012年度LPGAツアー第14戦『サントリーレディスオープンゴルフトーナメント』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)の最終日が、兵庫県神戸市の六甲国際ゴルフ倶楽部(6,511Yards/Par72)で行われた。

 天候:曇り、気温:23.3℃、風速:2.3m。汗ばむ陽気のなか行われた大会最終日。最終組による優勝争いが確実視されていた展開を覆したのは、この日首位に7打差からスタートした韓国のアマチュア、キムヒョージュ。前半だけで7つのバーディーを奪う猛チャージを見せると、後半も勢いは止まらず11バーディー・ノーボギーの61ストロークでLPGA記録を更新。トータル17アンダーまでスコアを伸ばし、LPGA史上最年少記録を塗り替える16歳332日での初優勝を飾った。4打差の2位には佐伯三貴、6打差の3位タイには服部真夕、一ノ瀬優希、全美貞(ジョンミジョン・韓国)が入った。

 誰もが予想していなかった逆転劇。弱冠16歳のアマチュアが大偉業を成し遂げた。まずは出だしの1番パー5で1.5mのパットを沈め、バーディー発進。続く2番パー4では15mのアプローチをチップインさせてバーディー。これで一気に波に乗ると、4番からは4連続バーディー。この時点で首位と7打あった差が無くなると、9番パー4では7mのバーディーパットを沈め、ついに首位を逆転。後半に入ると、難しいセッティングに苦戦する選手も出てくるなか、キムの勢いは衰えを知らない。12番ではティーショットがバンカーに入りピンチを迎えたが、125ヤードのセカンドショットを2mにつけてバーディー。そして14番からは3連続バーディーを奪い、終わってみれば11バーディー・ノーボギーの61。これまでのLPGA記録を1打更新する大記録を叩きだすとともに、16歳332日でのLPGA史上最年少優勝を達成した。

 「夢にまで見た優勝の瞬間を、今まさにここで感じているのに、まだ夢を見ているみたい」と歴史的な大逆転に、しばらくは放心状態のキム。それでもバーディーラッシュ時は「(バーディーが決まり過ぎて)思わず笑ったりしましたけど、バーディーをたくさん取りすぎて不安な部分もあったので、表情を変えずにと思っていました」と至って冷静だった。

 キムがゴルフを始めたのは小学4年生の頃。中学に入るとその頭角をメキメキ現し、韓国のナショナルチームに抜擢。現在は午前中に高校で英語を学び、午後はゴルフの練習の毎日で1日の練習時間は6時間程度。「他の選手に比べて練習量は少ないと思いますが、私は集中力が大事だと思っています」と中身の濃い練習で、強豪ひしめく韓国アマチュア界のトップクラスに上り詰めた。今年の韓国女子プロゴルフツアー開幕戦では、並み居るプロゴルファーを退け、9打差の圧勝。あまりの強さに「第二の申ジエ」というニックネームが付いたほどだ。そんなスーパー高校生の今後の目標は「先輩から好かれ、後輩から尊敬されるプロゴルファー」。そしてその先には「世界殿堂入り」という大きな目標を持っている。今後すぐにプロに転向するかは未定だが、また一人、素晴らしい才能を持った選手が現れた。

佐伯三貴 (2位:-13)
「本当だったら、大逆転のはずですよね。びっくりです。でも(キム選手は)素晴らしいですね。悔いはないです。しいて言えば、18番のセカンドがピンに打てなかったのが、勝てなかったポイントですね。(次は)さらに自信をもってやれたらと思います。来週は大丈夫です。調子が良くなっているし、いい状態なので、優勝争いできると思います」。

全美貞 (3位タイ:-11)
「(5番のダブルボギーは)カラーから4パットでした。ダボがなければ…。(優勝したキム選手ついて)彼女はすごいアマチュア選手だなと思いました。悔しい気持ちはないです。(今年韓国ツアーの)開幕戦も勝ったからすごいですよね。テレビで見たのが初めてで、知りませんでした。しっかり休んで来週にのぞみたいです」。

服部真夕 (3位タイ:-11)
「(今日1日振り返って)情けないなと思いますね。ティーショットがずっと悪かったけど、悪い方、悪い方にいったので、流れがつかめませんでした。(昨日は師匠の岡本さんから)“悔いのない1打を”と言われましたが、悔いの残る結果になってしまいました。(韓国のアマチュア選手が優勝して)素晴らしいプレーをしたと思うので、ツアー記録も更新して、どんどん下からそういう選手が出てくるので、私たちはもっと頑張らないといけないし、アマチュアの子が17アンダー出してくるので、自分たちはそれ以上にやらなきゃいけないことがたくさんあると感じました」。

一ノ瀬優希 (3位タイ:-11)
「(今日は)後半3~4メートルのチャンスが入ってくれました。2、3、4日目に60台を出せたのは良かったし、自信になりました。(アマチュア選手の優勝で)みんなもそうだと思いますが、プロとしてやっぱり悔しいです。でも、今日は彼女の週だったということで、私は私だし、学んだこともたくさんあるので、自信もつきました。これからまた優勝目指して頑張っていきます」。

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