ニチレイレディス　2日目

姜秀衍が通算9アンダーで単独首位に浮上

　2012年度LPGAツアー第15戦『ニチレイレディス』（賞金総額8,000万円、優勝賞金1,440万円）の2日目が、千葉県千葉市の袖ヶ浦カンツリークラブ・新袖コース（6,548Yards／Par72）で開催された。

　天候：雨、気温：20.5℃、風速：5.3m。梅雨空が戻り朝から雨が降り続くなか行われた大会2日目。単独トップに躍り出たのは、この日5バーディー・ノーボギーの67をマークし通算9アンダーとした姜秀衍（カンスーヨン・韓国）。1打差の2位タイには、今年初優勝を上げた大江香織と、現在賞金ランキングとメルセデス・ランキングで1位の全美貞（ジョンミジョン・韓国）の2名。6アンダーの4位タイには、最終ホールでイーグルを沈めた有村智恵のほか、笠りつ子、ヤング･キム(韓国)、辛炫周（シンヒョンジュ・韓国）の4名が続いている。初日トップだった不動裕理は首位に4打差の8位タイに後退した。

　この日単独首位に立った姜秀衍は、日本ツアー参戦2年目の36歳。2003年から米女子ツアーを主戦場とし、05年には『セーフウェイ・クラシック』で優勝した経験を持つ実力者だ。この日のラウンドを振り返った姜は、「ショットもパットも良かったです。コースのコンディションが良くて、グリーン周りでのプレーも上手くできているのが好スコアにつながっています」と、この2日間の出来には納得の様子。明日の決勝ラウンドは「一打一打、慎重にプレーしていきたい。優勝を意識してプレッシャーを感じるよりも、ギャラリーの声援の中でプレーできることを楽しみたいです。自分のプレーを通じてギャラリーのみなさんにゴルフの楽しさを感じてもらえたら嬉しい」と、あくまで自然体で臨む。

　こちらも5バーディー・ノーボギーで首位に1打差と迫った大江香織は、この日は前半6番までは「拾って拾って」パーをつないでいく我慢のゴルフだったが、7番からの3連続バーディーで一気に流れをつかんだ。4月の『フジサンケイレディス』での初優勝以降は「ショットがなかなか思うようにいかず、パットも入らなくて…」と、7試合で4回の予選落ちを喫するなど不振が続いていたが、「先週予選落ちしたので土日にしっかり休んで、（今週の）火曜日、水曜日と、手が痛くなるくらいたくさん練習しました」と、練習量を増やすことでコンディションを戻してきた。「明日はみんなスコアを伸ばしてくるので、ショットメーカー向きのこのコースで、私のショットだと頑張らないと難しい」と厳しい展開を予想するが、最終日2打差からのスタートで逆転を果たした初優勝の再現を狙いたい。

全美貞 （2位タイ：-8）
「今日はショットの調子が良くて、ピンチもありましたが、ラッキーもあってパーをセーブすることができてよかったと思います。この大会では優勝もしているし（2010年）、コースにもいいイメージがあるので、いいプレーができています。優勝スコアは12、13アンダー以上まで伸ばす選手もいると思いますが、自分自身はスコアの目標は設定せずにプレーしたいです。ショットの調子がいいので、自信を持って自分のやるべきことをしっかりやりたいと思います」。

有村智恵 （4位タイ：-6）
「すごくいいラウンドではなかったけれども、本当に耐えて、パッティングが上手く噛みあってくれれば良くなってくると信じてプレーしていました。最後でいい形で締めくくれました。グリーンに上がるのがイヤで、トレーナーの方からも『イヤそうな顔をしてる』と言われました。待ち時間も長いので、ネガティブに考えてしまう。だから『グリーンに上がるのを楽しみたい』と思うようにしたら、いい方向にいってくれました。テーマをひとつに絞ってやろうとしたのがいい形になりました。（明日は）上がどこまで伸びるかわかりませんが、優勝争いしてるほうが集中していいゴルフができるので楽しみです」。

笠りつ子 （4位タイ：-6）
「（5バーディー・4ボギー、出入りの激しいゴルフだったが）今日は本当にボギーが多かったです。ラフに入ったところが結構ボギーになってますね。でも、バーディーも結構取れているので、明日はイケると思います。（今日はスカートではなかったが）履こうと思ってたスカートはあったんですけど、雨ですから仕方ないですね。明日はチャージします」。