スタンレーレディスゴルフトーナメント　2日目

森田理香子が単独首位　第2ラウンドが中止で短縮競技に

　2012年度LPGAツアー第18戦『スタンレーレディスゴルフトーナメント』の大会2日目・第1ラウンドが、静岡県裾野市の東名カントリークラブ（6,520Yards／Par72）で行われた。

　天候：曇り、気温：28.7℃、風速：4.6m。前日からの降雨の影響でコースコンディションが不良となり、サスペンデッド再開が約2時間半遅れたこの日。そんな過酷な条件下でスコアを伸ばしたのは、プロ5年目の森田理香子。8番ホールでイーグルを奪うなど、66をマークして単独首位に立った。1打差の2位タイには有村智恵とプロ4年目の大和笑莉奈が続いている。また天候不良の影響により第2ラウンドは中止となり、2オーバー・63位タイまでの76名が明日の決勝ラウンドに進出した。

　この日は序盤からティーショットが安定しなかった森田。それでも「出来ればフェアウェイから打ちたかったですけど、今日は曲がっても打てるライだったし、最後はパッティング次第。スイングを直しているところなので、別にラフに行ってもいいと思っていました」とティーショットの曲がりをセカンドショット以降で補った。そしてスコアを3つ伸ばして迎えた11番からはティーショットが安定し、3連続バーディー。その後は再びティーショットが乱れたものの、「3連続のあとに良いパーが取れたのが大きかった」とピンチを凌ぎ、残りホールを全てパーで切り抜けた。「去年と比べて大きなミスも無くなったし、大事なパットも少しは入ってくれているので、この位置にいられるんだと思います」と謙虚に好スコアを振り返った森田。「今日は曲がっているなかでもいいパーが取れました。明日はバーディーをたくさん取らないと優勝は出来ないので、チャンスが来たら決められるように、落ち着いていきたい」と2シーズンぶりの優勝へ好発進だ。

　そして2位タイにつけた大和笑莉奈は、有村智恵と同じ東北高校出身で2年後輩のプロ4年目。前日にINスタートから3アンダーまでスコアを伸ばしての今日の再開だったが、3番ホールで3パットをしてしまい、いきなりボギー。それでも「落ち着いて出来ましたし、状況判断もよく出来ていました。ショットも安定していましたね」と6番から3連続バーディーを奪い、首位と1打差。初優勝へ絶好の位置につけた。「今までは試合に出ては、自分の力が発揮できなくて落ち込んで、また次に出ては落ち込んで…という繰り返しで、“悔しい”という気持ちになかなかなれなかったです。でも（同期の）木戸愛さんが先月優勝争いをして“悔しい”という気持ちが出てきました。私も今シーズンはアプローチが凄くいいですし、自信もあります。調子は悪くないので、気持ちの面で1打1打に集中できるか。有村先輩と最終組だったら緊張すると思うけど、ネガティブにやらないで、いかに前向きに自分のプレーが出来るかだと思っています」と明日は大先輩の有村との最終組に、胸を借りるつもりで挑む。周りからは「名前が変わっているから『大笑い』とか言われて、すぐ覚えてもらえます」と気さくに語る新鋭が、優勝という大笑いを引き寄せることができるかもしれない。

有村智恵 （2位タイ：-5）
「（全体的には）ショットがもうひとつですね。集中してショットに入ることができた時にはいい結果になりますが、何かを決められない時には結果も良くないので、明日は気持ちをしっかりと決めてやっていきたいですね。（上位には後輩の大和さんもいますが？）前回の後輩とのラウンドはアースモンダミンカップの時に木戸愛と回って…。嬉しかったのですが、こっちも緊張してしまいましたね。同じく組になったら楽しみながら優勝争いができたらと思います。でも楽しみながらといっても優勝にはこだわってプレーしていきたいですね」。

大山志保（6位タイ：-3）
「（イーグルもあって気持ちいい復帰戦だった？）前半は気持ち良くプレーができましたが、後半は距離感が合わなくなってしまいましたね。まぁ80点ぐらいですかね。（久々のラウンドは？）気持ちが良かったですね。たくさんのギャラリーの前でプレーできることに自分で感激しましたし、嬉しかったですね。（前回の復帰戦の時は）ティーをさすのさえ手が震えて緊張もしていましたが、今回はティーをさした時に手も震えなかったので“大丈夫じゃん”と思いましたがいざボールを打つ時に緊張してきましたね。今日はアドレナリンが出て、アイアンの距離も出てしまい気持ちをコントロールしようと思ってもできませんでした。でも、新しいスイングも悪くないですし、あと何試合かやっていくうちにいいゴルフができると思います」。