KKT杯バンテリンレディスオープン　2日目

ホールインワンを達成した佐伯三貴が首位に浮上

　2013年度LPGAツアー第7戦『KKT杯バンテリンレディスオープン』（賞金総額6,000万円、優勝賞金1,080万円）の大会2日目が、熊本県菊池郡の熊本空港カントリークラブ（6,455Yards／Par72）で行われた。

　天候：雨、気温：12.8℃、風速：0.9m。冷たい雨が降り続く悪天候のもと行われた大会2日目。上位陣が目まぐるしく入れ替わる展開のなか、佐伯三貴が8番ホールでホールインワンを達成するなど、スコアを4つ伸ばして通算3アンダーで単独首位に立った。1打差の2位タイには横峯さくらと一ノ瀬優希。2打差の4位タイには笠りつ子ら4選手が続いている。横峯は90試合連続で予選通過。不動裕理が持つツアー記録（91試合）にあと1試合と迫った。

　「前のホールでボギーにしてがっかりしていましたけど、打った感じは良く、いいラインで出ているなと思ったら入って、“おっ！”っていう感じでした。キレイに入りましたね」と8番ホール、149ヤードのパー3で見事にホールインワンを達成した佐伯三貴。その後は雨が降りしきるなか、「しのいでしのいで、良いゴルフが出来ました」と我慢のゴルフでパーを重ね、上がりの17番・パー4では4メートル、18番・パー5では1メートルのパットを沈め連続バーディー。最高の形で2日目を締めくくった。「今週はあまりショットがバシバシ来ているという感じではなく、しのいでのゴルフ。晴天ならピンを攻めていきたくなるところですけど、今日もこの天候だったので、あえてピンは狙わず、グリーンのセンター狙い。スマートにプレーできたのがよかったですね」と会心のラウンドを振り返った。明日は今シーズン初の最終日・最終組。「調子がいい人たちばかりが上位に来ているのでわかりませんけど、今年は昨年以上に勝利数を挙げたいので、早いうちに1勝したいです」とシーズン初優勝を目指し、首位で最終日を迎える。

　そして上がり3ホールで3連続バーディーを奪い、2位タイに浮上した横峯さくら。7番ホールではティーショットが左に真っ直ぐ飛ぶミスショット。「自分の中で一番イヤなショットでした」とこのホールをボギーとしてしまうが、「8番ホールでしっかりアドレスが出来ていなかった事に気づいて」と重心がカカト寄りになっていたアドレスを修正。「イメージどおり打てましたし、しっかり修正できて安心出来ました」と本来のショットのキレが戻り、浮上のきっかけをつかんだ。

　開幕戦の『ダイキンオーキッドレディス』ではプレーオフの末、敗退。2年ぶりの勝利を逃したが、2005年にツアー初優勝を挙げた思い出の地で再びチャンスがやってきた。今季2度目の最終日・最終組については「（いい位置？）そうですね。プレッシャーを感じないのは無理だと思うので、それをいいプレッシャーに変えたい」と前向き。「初優勝を挙げた時はまだ若かったし、ピンしか見えていなかったので、ボギーやダブルボギーもたくさんありました。今は年を重ねて色々経験をしたので、それを踏まえてメリハリのあるゴルフがしたいです。若手選手の活躍はゴルフ界にとってもいい事ですし、私にとってもいい刺激。優勝は明日になってみないとわかりませんけど、18ホール自分を信じてプレーをすれば、ショットもパットもいいし、（結果が）ついてきてくれると思います」。戻りつつある元女王の自信。思い出の地での優勝で、その自信を確かなものに出来るか。

一ノ瀬優希 （2位タイ：-2）
「チョー寒かったです。ハーフターンでカイロを貼って、両手にも持っていきました。やっと帰ってこられたって感じです。疲れました…。（寒さの影響は？）全然飛ばなくて、セカンドショットが天気のいい時とは全然違う距離でした。グリップもびしょびしょで、グローブが滑って思うような球が打てなかった。耐えましたね。（16番のバーディーは）大きかったです。後半バーディーを取れないと思っていて、難しい状況だったけどやっと入ってくれました。今日頑張ったご褒美が明日の最終組だと思うので、明日はアンダーを出さないと勝てないと思うし、チャンスについたら絶対入れる気持ちでいきたいです」。

堀奈津佳 （4位タイ：-1）
「（悪天候の中でのラウンド）頑張りました。終盤は雨も風も強かったけど、リズムが早くならないように気をつけて、同じリズムを続けようとしたことでボギーを打たずに回れたと思います。先週の最終日もトップと1打差でスタートしたけど、1打差を追いかけようとし過ぎて、何をしなくてはいけないか分からなくなってしまった。明日は先週出来なかった気持ちのコントロールをして、最後に優勝出来ればと思います」。

有村智恵 （72位タイ：+8）
「（残念な結果）こんな感じがずっと続いているので、早く殻を破りたいというか、キッカケをつかみたいと思います。昨日も今日も自分の思ったところに打っているんですけど、まだ緩んでしまうところがあるので、もっともっと自信を持ってゴルフができればいい結果が出せると思います。（楽しみにしていたギャラリーの皆さんには）本当に申し訳ないですし、これをしっかり糧にして、次に帰って来るときはもっといいゴルフが出来るようにしたいです」。