2013.10.6
日本女子オープンゴルフ選手権競技 最終日
"混戦でお騒がせしました!"
宮里美香が針の穴を通す勝負のパッティングで日本一!
日本ゴルフ協会(JGA)主催のLPGAツアー公式戦『日本女子オープンゴルフ選手権競技』(賞金総額1億4,000万円、優勝賞金2,800万円)の最終日が、神奈川県相模原市の相模原ゴルフクラブ 東コース(6,652ヤード/パー72)で行われた。
5打差の単独首位からスタートした宮里美香は、途中スコアを崩したものの、最終ホールでバーディーを決め、2010年以来となる日本女子オープン制覇を果たした。1打差の2位に佐伯三貴と菊地絵理香。2打差の4位タイには森田理香子ら4選手が入った。(天候:曇り時々晴れ、気温:24.8℃、風速:3メートル)
5打のリードを持って最終日に臨んだ宮里美香。「緊張感なくスタートできたので、今日は行けるかと思ったけど…」と出だしの1番では1.5メートルのパーパットを外してボギー。すると、「パッティンググリーンが重たいと思ったけど、打てなくて」と3番、4番と2ホール連続でロングパットを大きくショートし、ボギー。「ショートばかりで打てなくてどうしようかと思った」と焦りが見え始め、8番でもボギー。5打あったリードは一気に無くなり、優勝の行方は混戦模様となった。
嫌な流れに転機が訪れたのが、9番・パー4。キャディーに「今日はゴルフが難しく感じるかもしれないから、楽しくやろう」と言われ、難しいこのホールをパーセーブ。「あのパーパットが入ってこれは大丈夫と思った」と11、13番でバーディーを奪い、再びリードを奪う。
しかしここからがメジャーの優勝争いの怖さ。14番で1メートルのパーパットを外してボギーとすると、続く15番でもボギーとし、ついに首位の座を奪われる。そして首位タイで迎えた18番・パー5。残り70ヤードの3打目は「少し引っかかってしまって」とピン奥6メートルにオン。下りのスライスの難しいラインが残ったが、「入れるならその場所を通らないと入らない状況で、パーフェクトのストロークが出来た」とこれを見事に沈め、バーディー。大混戦を抜け出し、2度目の頂点に立った。
「今回は前半で崩れて混戦にしてしまって、すごくお騒がせしました。でも見ている方はきっと面白かったですよね(笑)」と優勝会見ではジョークも飛び出したが、「女子オープンを2回取るのは簡単ではないですし、こうして前回と違う勝ち方ができたということは少しは成長しているんだと思う」と、最後は自分自身をねぎらった。「今は色んなショットが出来るようになりましたし、自分のゴルフがまた一段上がってきたので、これからも自分に厳しくやっていきたい」と、最後は優勝の喜びを噛み締めながらも、気を引き締めた。米ツアーを主戦場とする彼女は今後、アジアシリーズを転戦し、再び日本国内のツアーに参戦予定。今回の優勝で得た自信を糧に、さらに成長した姿を国内外で見せてくれるに違いない。
佐伯三貴 (2位タイ:+1)
「4日間通しての一打は、どうにでもなるスコアですから、改めて一打の重みをひしひしと感じています。先週からいい感じで来ていましたので、4日間疲れたけど、よく頑張ったかな。もったいないボギーもありましたけど…。でも負けたので、何も言うことはないです。また来年にお預けですね」。
菊地絵理香 (2位タイ:+1)
「16、17番は手に感覚が無くて…。ショートはしたくないと思っていて、オーバーは仕方ないですね。ああいう場面をもうちょっと経験すれば、タッチが合ってくるかな。でも最後バーディーだし、2位タイに上がれてよかったと思います」。
森田理香子 (4位タイ:+2)
「もったいないのが多かったけど、最終日伸ばすことが出来て、来週につながります。今週は今週で終わったので、来週は一から頑張ります。成績が出なくてみんなに色々言われ過ぎていたんですけど、もう大丈夫です。また初心に戻ってやりたいと思います」。
横峯さくら (8位タイ:+3)
「今週はスイングに悩んでいたけど、今日の最後の方につかめてきたので、これを維持していきたいです。この感じで来週からまた頑張ります」。
イボミ (8位タイ:+3)
「さすがメジャーですね。本当に疲れました。(18番で3パット)緊張で力が入りすぎてバーディーチャンスを逃し、緊張したままのパーパットが真っ直ぐ打てなかったです。今日の自分は70点といったところです」。
アマチュア 松原由美 (18位タイ:+7)
※大会史上最年少でローアマチュア獲得
「率直に嬉しいです。リーダーボードはアマチュアのは見えないので、相手のスコアを気にすることもなく出来ました。(トップとの差は?)まだまだ遠いです。技術面も精神面も。将来この舞台で優勝出来るように頑張ります」。
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