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2013.11.21

大王製紙エリエールレディスオープン 1日目

Let It Be! あるがままに…。
5アンダー、首位の大山志保を救った自然、音楽、そしてゴルフの底力

 LPGAツアー第35戦『大王製紙エリエールレディスオープン』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)の第1日が、11月21日、愛媛県松山市のエリエールゴルフクラブ松山(6,442ヤード/パー72)で行われた。今季のツアーも残り2試合。各選手がラストスパートとばかりに、上位グループは大混戦のスタートとなった。8バーディー・3ボギーの67。トータル5アンダーで、首位に立ったのは大山志保。1打差の4アンダーには、李知姫(イチヒ・韓国)、馬場ゆかり、東浩子、一ノ瀬優希の4人。(天候:晴れ、気温:12.6度、風速:3.5メートル)


 これぞ、プロフェッショナル。一時的とはいえ、小野祐夢が首位に立つなど、アマチュア3人の大健闘でギャラリーを沸かしていた頃、大山志保は1人、コースから見える抜群のロケーションを楽しんでいた。「私は景色を見ながらプレーするのが大好き。ミスをしても、大したことではないと思えてきます」。ここ2週、シーズン初優勝という目標をクリアするため、気合ばかりが空回り。最終組で最終日を迎えながら、スコアが伸びない悪循環が続いた。それを払しょくするため、今週は肩に力を入れずにリラックスすることだけを心がけた。

 趣味は音楽鑑賞。ビートルズがお気に入りだ。それも、好きな曲が「レット・イット・ビー」という。口ずさみはしなかったが、ポール・マッカートニーの歌声が心の中に響いた。「あるがまま」―。調子が出なかったパッティングが突然、上向いた。

 アウトでは5、6、7番、インでも14、15、16番と2度の3連続バーディーを奪う。終わってみれば、8つのバーディーで、単独首位に立った。「先週も悪いことばかりじゃなかった。ショットはとても良かったけど、集中力が足りずに、気持ちがうまくコントロールできていなかったと思います」と前置きして、「それは、ボギーを叩けば、私でもハラが立ちます。きょうも、3パットが2回。その時には、外したら仕方がない、と言い聞かせて、海をみたら、気持ちが落ち着いてくる。自然体でプレーができました」と振り返った。

 そうはいっても、いいことばかりではない。公式インタビューでは満面の笑顔で受け答えしていたが、実は胃に違和感を覚え、体調不良の中での第1日だった。会見終了後、病院へ治療に向かっている。そんな事情を、プレー中、プレー後も全く周囲に気取られない。2006年の賞金女王、トッププロの矜持を間近にした。

 ゲームオーバー? それとも…。最終戦「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」へ連続出場を続けている2人のベテランが好スタートを切った。首位から1打差の2位タイの李知姫は、今季未勝利の上、もっか賞金ランクが30位。今大会、単独3位以上が最終戦出場の最低条件となる。「アイアンショットが良かった。この大会は、初めてツアー優勝した思い出のトーナメント。優勝スピーチがプレーよりも緊張したことを覚えている。あの頃は日本語が全くわからなかった」と静かな闘志を燃やしていた。ちなみに、初めて覚えた日本語は、「すみません」。


 一方、不動裕理は賞金ランク31位で単独2位以上が最低条件。3アンダー、6位タイでの第1日だった。「ナイスプレー」という質問に、「スコアはいいですね。でも、私がいい時は、みんなもスコアがいい。今週はうまく締められたらいいけど、そこまでは期待しないことにしましょう」。でも、それでは通算50勝、永久シードのプライドが許さない。

馬場ゆかり (2位タイ:-4)
「ショットが思ったところに打てていましたね。最低でも(年間)1勝挙げるというのが私の目標なので、それを達成できるようしっかりやっていきたいです」。

東浩子 (2位タイ:-4)
「耐えて獲れたパーもあれば、ラッキーなバーディーもあったり…。明日は確実にスコアを伸ばせたらいいですね。今日は途中から天気が良くなったので、そこまで寒さを感じずにラウンドできました」。

一ノ瀬優希 (2位タイ:-4)
「今日はドライバーの調子が良かったので、気持ちよくラウンドできました。ドライバーの調子が良いとセカンドショットもサードショットも良いです。初日にスコアが出たからといって調子に乗らずに、2日目、3日目と確実にスコアを伸ばしていきたいです」。

アマチュア 小野祐夢 (6位タイ:-3)
「今日はドライバーが安定していたので、セカンドショットをすごく楽に打てました。(他のアマチュアも好成績だが負けたくない?)少しは気になりますね。ローアマ目指してやっているので」。

上田桃子 (6位タイ:-3)
「10日間休んでいたのもあり、良い所と悪い所の両方が出た一日でした。17番のイーグルはラッキーです。良いショットのご褒美が来てくれた感じですね。(痛みは?)痛みが出ることを怖がって、強いショットを怖がっていますが、明日以降もこの状態を受け入れて、最終日は壊れてもいいという気持ちでやっていこうと思います」。

アマチュア 脇元華 (6位タイ:-3)
「(初めてのトーナメント出場)昨日の練習からドライバーがスライスしていてヤバイ…と思いましたが、一晩寝たら朝からティショットも良く、ベストスコアが出ました。あと3つぐらいバーディーを取れそうなところもありました。まずは予選通過という目標をしっかりクリアしていきたいです」。

アマチュア 森田遥 (6位タイ:-3)
「最初パットが全然入らなくて、9番でやっとバーディーを獲った感じですね。前半は本当に入らなくて泣きそうになりました。(明日以降)ショットは良いので、とにかくパットさえ入ればという感じですね」。

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