2014.5.11
ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 最終日
成田美寿々が逆転で公式戦初V!
プレッシャーを克服。全身が震えた50センチのウイニングパット
2014年LPGAツアー公式戦『ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ』(賞金総額1億2,000万円、優勝賞金2,400万円)は、茨城県つくばみらい市の茨城ゴルフ倶楽部西コース(6,630ヤード/パー72)で、最終日が行われ、成田美寿々が逆転で公式戦初優勝、ツアー通算3勝目を飾った。3日間、首位を守っていたフォンシャンシャン(中国)が、通算8アンダー、1打差の2位。宮里美香が通算7アンダーの3位に入り、通算1アンダーの8位タイに宮里藍。アマチュアの勝みなみは、通算5オーバー、33位タイに終わった。(天候:晴れ、気温:22.8℃、風速:2.2m、ギャラリー:11,599人)
公式戦の初タイトルが50センチ先にある。そう考えた瞬間、想定外の出来事が成田を襲う。ブルブルと両手が震えてきた。これが、試練のプレッシャー。「緊張はしていないつもりだったけど、どうしようかと思いました。手があんなに震えたのは初めての経験。だから、グッとグリップを握ってパーンと打ちました」。
この日は、プロ2度目の最終日・最終組。2打差で首位を行くフォンを追う展開だった。「世界で活躍しているシャンシャンさんが相手。ボギーが少なく、自分で崩れることがない。私が攻めるのは当然だけど、最後まで(フォンに)くっついて行き、プレーオフへ持ち込めれば(優勝の)可能性があるかもしれない、とプランを立てていました」。それが、最終18番で、最強のライバルがまさか、まさかのボギー。成田のいう、「サロンパスの女神」がほほ笑んだ。なるほど、勝負はゲタをはくまでわからない典型である。

外見は、アスリートゴルファー。天性の資質に恵まれているように映るが、実はコツコツと努力を積み重ねるタイプだ。計画を立てて、それに向かってまい進する。今季は、公式戦1勝を含む、ツアー3勝がテーマ。「一歩、一歩、階段を昇るタイプです。思ったことが急にできるタイプではありません。そのための努力をしてきたつもりです」。
練習熱心は当然のこととして、超がつくようなハードトレーニングを行った。基本は走ることだ。400メートルのダッシュを8本。それも1分の休憩をとるだけだ。それが終了すれば、ウェイトトレ。体幹を鍛えるのに絶大な効果を発揮する100キロの重量を背負いながらのスクワットや、ベンチプレスなどメニューは盛りだくさんだった。「トレーニングを始めた4日目。左太ももが悲鳴をあげました。肉離れの一歩手前。マッサージなどを受けて、大事には至らなかったけど、自分で決めたことだから、途中で挫折はしなかったです」と胸を張って答えている。すべては、優勝するための準備。それだけではない。「選手の皆さんに、やせたねって…」。脂肪を燃焼させ、筋肉につくりかえる。体重に変動がなく、体脂肪が減ったという。

さらに、今大会は自分に活を入れた。2日目、10バーディーを奪うなど、プロがあ然とするようなスーパーアマチュア、勝みなみの存在だ。「勝さんにできて、なぜ、プロの私ができない?」。成田も21歳の若さとはいうものの、プロで3年というキャリアをもっている。もちろん、プライドやツアーをもっと活性化するという自覚も強くなった。小さい時から、追い込まれると強い。「学校でも、テストの前日になると、ビックリするぐらい、覚えなければならないことが頭に入りました」。また、先手必勝は勝負の常。1番でバーディーを奪って、「きょうは、きっと成績がいい、と感じた」と振り返っている。

吉兆は本物になった。とはいえ、喜んでばかりはいられない。ゴルフ競技が復活する、2016年のリオデジャネイロ、それから、20年の東京五輪へ2大会連続の出場を目指しているからだ。「オリンピックのことを考えると、今年から賞金女王争いをしなくてはいけないでしょうね」。会見中、今季の賞金ランクでトップに立ったことを知らされると、「おーっ!」と、いいながら目を輝かせた。ちなみに、父の俊弘さんの方針で、「プロといっても、金銭感覚などは、普通のOLさんのように」。賞金はすべてご両親が管理している。通常、優勝すれば、10万円のボーナスの取り決めだったが、「今回は倍付けでしょう」。この時ばかりは、ボルテージまで、倍増していた。
フォンシャンシャン (2位:-8)
「(18番のパーパット)1ヤードです。パッティング自体は良いパッティングでした。ただラインが分かりませんでした。今でも分からないです。(成田について)今日のラウンドはキャディーさんと良いコンビだったと思います。笑いながら、話しながら、良い雰囲気でした。良い選手に成長したと思います」。
宮里美香 (3位:-7)
「悔しいです。こんなにバーディー取って、手の届く位置にいたのに自滅してしまいました。18番は取りに行ってティーショットを引っかけてしまいました。力が入りましたね。途中でトップに立ったのは分かっていました。その後は攻めるしかないなと。追いかける立場だったので、ここで守ってもしょうがないと」。
宮里藍 (8位タイ:-1)
「最終日ノーボギーだったので、すごく良かったです。パッティングは1週間通して大きな自信になりました。ミスもありましたが、決めたパッティングの方が多かったので、良いフィーリングのままアメリカに戻れます。(日本での次のプレー)未定です。今アメリカで厳しい位置にいますし、最低でもシード権を取りたいので、まずはアメリカですね」。
ミンジ―・リー (16位タイ:+1)※ベストアマチュア賞
「これだけたくさんのギャラリーの中でプレーしたのは初めてです。最初は緊張したけど楽しかったです。(ベストアマ)嬉しいです。良いプレーが出来て良かったです。今回で日本に来たのは2回目ですが、日本が大好きなのでまた来られる日が楽しみです」。
藤田光里 (16位タイ:+1)
「初めてのメジャーということで緊張もありました。昨日までアプローチで拾えた所が拾えなかったのが…。スタジオアリスと同じ状況で同じことを繰り返してしまいました。上位入賞できるように精神的に強くなっていきたいです」。
勝みなみ (33位タイ:+5)
「今日はアンダーで回れたので良かったです。(4日間通して)波のあるゴルフで信じられないことがたくさん起こり楽しかったです。一生忘れないと思います。トッププロの皆さんと一緒に回らせてもらって、とっても勉強になりました。普通の試合とメジャーの試合は違いますね。やっぱりプロになったらメジャーのタイトルを取りたいです」。
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