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2020.3.17

JLPGAスペシャルレッスン 第1回 福嶋浩子のキホン②

JLPGAティーチングプロが楽しく、わかりやすい新たなゴルフスタイルを皆さんへお届けいたします。第1回の講師は、福嶋浩子。207人のJLPGAティーチングプロ会員で、ただひとりのツアー優勝経験がキラリ。

前回はボールの高さをだすアプローチについてお話しました。今回は、ランニングアプローチです。高低差はあるものの、基本的な考え方は全く同じです。私が試合で実践している方法を、特別にお伝えしましょう。ポイントは2つあります。一度身に着ければ、シンプルでとても簡単。一生の財産になれば幸いです。

グリーン周りのショットでは、まずランニングアプローチができるかを、私はイメージすることからスタート。状況を判断し、無理な場合はボールを上げるアプローチに切り替えます。というのも、ランニングアプローチはパッティングのようにボールを転がす。やさしく、しかもミスの少ない打ち方だから。

《ポイント1・クラブを立てる》
ボールを低く転がすためにはどうしたらいいか。リーディングエッジをまっすぐターゲットへ向けたまま、目標方向へクラブを立てます。

(写真)
①通常のセットアップ
②クラブを目標方向へ立てて、どのぐらい転がしたいかイメージする
③グリップの正面へ、体を移動
④手と体の位置関係は①と同じ


(写真)⑤~⑦ 
スイング中、手と体の位置関係を変えずに、常に体の正面に手がある。体重移動、体の回転もまったく必要ない


《ポイント2・ボールの落とし場所をみつける》
アプローチはカップを見るのではなく、どこにボールを落とすかが大切。使用クラブの番手で、キャリーとランの割合は違いますけど、ロフト角が大きいクラブはランが少ない。逆に、ロフト角が小さいとランが多くなる。状況で、クラブを使い分けます。とはいえ、練習をしないと、なかなか感覚はつかめない。そこで、簡単な計算式を教えます。

<Photo:Atsushi Tomura/Getty images>

※福嶋流・ボールの落とし場所の計算式
① 「12」から使用するクラブの番手の数字を引き算
② 8Iの場合12-8=4、9Iは12-9=3、PWは10として12-10=2
③ 出た答えの数字が分母で、分子は1とする。8Iの場合は1/4
④ 8Iでピンまで1/4の場所へ落とすと、3/4転がる

(例)ピンまで20ヤード、使用クラブ8Iの場合、5ヤード(1/4)の地点に落とすと、15ヤード(3/4)転がる。
数値化することで、落とし場所をイメージしやすい。グリーンのスピード、のぼり、くだりによって転がる距離は変わりますけど、自身の基準を持つ。格段にアプローチは上達するでしょう。ぜひ、お試しください。

いかがでしたか。2回にわたり、私が大切にしている基本をお伝えしました。ゴルフは緊張状態の中で、どれだけやさしくプレーできるかが肝要です。プレッシャーがかかる状況では、難しいことをしない。リスクはさける。基本さえ、しっかりとしていればいい。第1回でお話ししたように、うまくいかないと感じたら、原点回帰。いつでも帰れる場所をもっている人は強い。基本を身につけることは、ステップアップの近道です。


ふくしま・ひろこ 1977年8月30日 神奈川県横浜市出身

姉・晃子に刺激を受けて13歳でゴルフをスタート。プロを目指し、サンディエゴ州立大学へ進学。肩の故障で一時、プロ入りを諦め、姉のマネージャー、キャディーを務める。一方で、JLPGAのティーチングプロライセンス取得に挑戦。7年かけてA級資格を取得。ツアープレーヤーとしてもデビューし、2016年サイバーエージェントレディスでJLPGAツアー初優勝を飾った。

協力:木更津グリーンヒルゴルフ練習場
構成=ティーチング事業部:森谷 清



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