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2014.10.26

NOBUTA GROUP マスターズGCレディース 最終日

大山志保が、ガッツと気合で完全優勝!
生涯獲得賞金7億円を突破した燃える女を支える、自然体、目標設定の極意とは-

 2014年度LPGAツアー第32戦『NOBUTA GROUP マスターズGCレディース』(賞金総額1億4,000万円、優勝賞金2,520万円)が26日、兵庫県三木市のマスターズゴルフ倶楽部(6,445ヤード/パー72)で最終日が開催された。

 第1日から単独首位の大山志保がこの日も68で回り、通算19アンダーで今季2勝目。2打差の2位は、3週連続優勝を狙ったアンソンジュ(韓国)、通算16アンダーの3位に上田桃子が入った。また、吉田弓美子が17番、ディフェンディングチャンピオンの横峯さくらが14番でホールインワンを達成している。(天気:晴れ、気温:21.3℃、風速:1.9メートル)

 呼吸が浅い。プレッシャーが次々と襲ってくるのがわかる。「緊張感を楽しみました」というのは、前半の9ホール。今大会初の第1日から首位を独走する完全優勝を狙っていた大山志保が苦しんでいた。折り返しの9番でも、4メートルのパーパットが…。「ギャラリーから、これが入らなかったら1打差になる、という声も聞こえてきた。右カップいっぱいを狙って、行った。入れる自信はあったけど、もし、入らなければ、流れが変わっていたかもしれない。すごい集中力だったと思う」。

 ベテランの勝負勘は冴えわたった。なるほど、バックナインで4バーディー・ノーボギー。3週連続優勝を目指して猛追するアンソンジュが、「大山さんは、私よりもっとすごい。17アンダーを出しても勝てなかったのですから…」と白旗をあげた。


 勝負は生き物。見えない何かを全身で感じ、それに乗り遅れてはならない。「流れがきたっ!」。そう感じたのは、前週の『富士通レディース』の最終日、最終ホールの18番。ラインは複雑で、10メートル以上もあるロングパットを沈めた瞬間、ものすごいガッツポーズを何度も何度も繰り返した。「すごかったですね。まるで優勝した時みたいだった」と振り返る。ちなみに成績は17位タイ。ただ、ホールアウト直後には、お母さんへ、「いい終わり方ができたから、来週は優勝ができそうな気がする」と伝えている。


 このあたりがベテランの矜持というものだろうか。今年のシード選手の平均年齢は、27.3歳だ。消長の激しい女子プロゴルフ界、37歳になっても、常にトップクラスでいる理由を明かした。「向上心でしょうか。どんな時でも目標をもって、何をすべきかを考える。私には、まだ足りないことがたくさんあると思うからです。とりあえず、2016年のオリンピックと、後は日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯や、日本女子オープンのように、日本がつくタイトルを勝ちたい」と、さらりといい、「それから、賞金女王をとった前のように燃えたいです」とも。


 優勝会見では、大山ならではの逆質問があった。『大山志保といえば、どんなイメージを思い浮かべますか?』。当然ながら、ガッツあふれるプレーだ。だから、ナイスプレーができれば、派手なオーバーアクションが自然に飛び出す。「気持ちのこもったプレーをファンに、見てほしいから」。

 そう言い聞かせれば、苦手意識も払しょくできる。「このコースは、これで3勝目ですけど、得意ではない。むしろ、苦手です。だから、なんで相性がいいのかは自分ではわかりません。でも、ひとつだけいえることがある。苦手だからこそ、集中力が増す」。名言を残して、家族水入らずで過ごす、温泉地へ向かった。


2打差及ばず、3週連続優勝というツアー史上2人目の快挙を逃したアンソンジュはサバサバした表情で引きあげてきた。開幕前から、「記録は考えていない」と繰り返していたが、実は「3日目だけは、少し意識していた」という。最終日は、自分のプレーだけに徹したそうだが、「朝の練習場から、手首が痛くなって…。最終日だから頑張ろう、と自分へ言い聞かせながらのラウンドだった」。そんな状況にもかかわらず、6アンダーの66をマークするのだから、今季5勝の強さを物語るようだ。ただし、アンは、「パッティングがいまひとつ。6アンダーで回っても、たくさんのバーディーチャンスがあったから、3アンダーぐらいの感じです」と、首をひねっていた。

上田 桃子 (3位:-16) 最終日、66をマーク
「きょうは失敗を恐れずにプレーしたのが良かったのでしょう。優勝というよりも、同組でプレーしたアンさんを、目標に追いつこうと思っていた。改めて、今シーズンの調子の良さがわかった気がします。私もいい感じで来ているので、残り試合で頑張ります」 。

吉田 弓美子 (4位:-15) 17番でホールインワン
「今シーズン、決勝ラウンドでホールインワン賞をかけていただいているホールは、必ずショットの後に『入れ』と自分でいうようにしています。でも、まさか入るとは…。ホールインワン賞の200万円は、試合では初めての経験なので、これから考えます」 。

香妻 琴乃 (5位:-13) 初シード権が、ほぼ確実
「目標は1日6アンダー。それを最終日にマークすることができてよかった。シード権をとるというより、やはり目標は今年中にレギュラーツアーで勝つことです」。

ポーラ・クリーマー (6位タイ:-12) 2005年大会優勝
「今週は全体的に良かった。ただ、優勝ができなかったことはやっぱり、悔しいです。今回の結果を残り試合で生かしたい」 。

渡邉 彩香 (6位タイ:-12) チャージが不発
「同組のアンさん、上田さんがスコアをグングン伸ばしていた。私が取り残された感じになったことが、悔しいです。アイアンショットが悪く、なかなかチャンスがこなかった。来週から好きなコースが続くので、巻き返したい」 。

ナ ダエ (8位タイ:-11) 最終日、ベスト10入りを目指した
「きょうはすべてがよかった。ただ、途中でリーダーズボードをみたら、欲が出てしまって…。メンタルがまだ弱いです」 。

テレサ・ルー (8位タイ:-11) 最終組・最終組から優勝を目指した
「上位で回った選手の中で、私だけがオーバーパー。はずかしい…。パッティングがまったくダメでした。練習です」 。

イ ボミ (10位タイ:-9) 現在、賞金ランキング2位 今大会のホステスプロ
「今日はパッティングも良かったのでもっとスコアを出したかったけど、ピンの位置が難しかったので…。でも、後半は良いプレーができて、最後にバーディーが獲れたので良かったです」。

横峯 さくら (23位:-5) ディフェンディングチャンピオン、14番でホールインワン
「ホールインワンの瞬間は、はっきり見えました。カップの1メートルぐらい前にボールが落ちて、カップヘ入りました。うれしかった。試合では3度目ですが、この大会でホールインワンが2回。優勝もしているし、縁がありますね」。

キム ソヒ (55位タイ:+4) 今大会でツアー競技から引退を表明
「今年に入ってから、第2の人生をスタートさせようと考えていました。だから、一番うれしかった優勝したこの大会を最後にすることに…。これからはゴルフをプライベートで楽しみます」 。

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