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2025.10.26

佐久間朱莉、11打差ぶっちぎりの完全優勝で今季4勝目

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

JLPGAツアー2025シーズン第31戦『NOBUTA GROUPマスターズGCレディース』(賞金総額2億円・優勝賞金3600万円)、大会最終日が10月26日、兵庫県三木市・マスターズゴルフ倶楽部(6562ヤード/パー72)で行われた。第1日から首位を走り続けた佐久間朱莉が67をマーク。通算25アンダーで今季4勝目を飾る。11打差の通算14アンダー、2位に阿部未悠。通算13アンダーの3位タイに岩井明愛と菅楓華が入った。

2位に8打差をつけてスタートした最終日、佐久間朱莉は一切手を抜くことがなかった。「大差をつけているからこそ、逆に負けたくない」という気持ちが常にあったからだ。そんなプレッシャーを跳ね除けたのは、大会前から決めていた1日4アンダーというノルマだった。

「4アンダーに向けて1つでも多くのバーディーを積み重ねていこう」と心に決めると、2、3番で連続バーディーを奪い、早くもノルマの半分を達成。余計なことを考えないことで、佐久間の集中力が増す。13番で20メートルの距離を3パットしてボギーを叩いたものの、気がつけば6バーディー、1ボギーの67をマーク。ノルマよりも1打多いスコアでホールアウトすると、2位以下との差は11打差にまで開いていた。通算25アンダーは14年に大山志保がつくった19アンダーを大幅に更新するトーナメントレコードだ。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

昨年までは何度も優勝争いに絡みながら、勝利まであと一歩届かずに涙を流してきた佐久間。今季はツアー初優勝を目標としたが、6戦目のKKT杯バンテリンレディスで達成すると、前半戦で2勝目、3勝目を挙げる。その時点で目標を年間女王に切り替えたが、後半戦は思うように優勝することができない。年間女王の指標となるメルセデス・ランキング1位の座こそキープしていたものの、2位以下との差はどんどん縮まっていった。

今大会を含めて残り6戦となり、多少の焦りも生まれつつあったが、佐久間が選択したのは基本に戻ることだった。「今週の月曜日と火曜日の練習ラウンドで、アライメントとボールの位置を修正しました」。聞けば、スタンスの向きが目標よりも右を向き、ボールの位置も通常よりも右に置き過ぎていたという。その結果、ボールを右に打ち出していたが、当初はそれを修正するために、スイング軌道を変えてボールをつかまえようとした。ところが、その影響で左への引っかけが出てしまっていたのだ。

「スイングは悪くないと思い、スタンスの向きをスクエアに戻し、ボールの位置も左に移しました」。すると、ピンに向かってボールが飛んでいくようになっただけでなく、ミート率が上がった分、番手に応じた飛距離を得る。今回、バーディーチャンスにショットをつける回数が多かったのも、方向性だけでなく、距離感の精度が上がっていたからでもある。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

今季4勝目を飾った佐久間だが、まだ安心はしていない。「年間女王になるために5勝したいと思っているので、あと1つ勝てたら嬉しいです」。表現自体は柔らかいが、5勝目に賭ける思いは強い。2位以下に大差の優勝を果たしたことで、他の選手に対して逃げ切る強さをアピールできたのは間違いない。新たな勝ちパターンを得ただけに、5勝目を達成するのも難しくないはずだ。

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