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2020.10.9

忍耐で本領発揮 新海美優、首位発進

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGAツアー2020-21年第8戦『スタンレーレディスゴルフトーナメント』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)が10月9日、静岡県裾野市・東名カントリークラブ(6,572ヤード/パー72)で開幕。第1日は荒天の影響で大混戦となった。首位は新垣比菜、宮田成華、新海美優など7人。イーブンパーの8位タイに仲宗根澄香、小祝さくらなど6人がつけた。大会の模様はYouTubeのLIVE配信とCS放送(スカイA)で放映中。
(天候:雨 気温:17.3℃ 風速1.2m/s)

 ゴルフは、自然との戦いである。この日は雨、強風、寒さとの三重苦。新海美優は3バーディー、2ボギーの内容に満足そうだった。「きょうは、パー74の気持ちでスタートしました。上デキです」。首位で第1日を終えるのは、2018年のワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ以来である。

 「ようやく、ショットが良くなった。本当に長かったです。バーディーラッシュの試合は、私には向かない。ひたすら、耐えるようなトーナメントが今はいいのかもしれない」と話した。出口の見えない不調へ陥ったのは昨年の開幕戦。「1Wが急に乱れて、つまずいてしまった。一生懸命、調整をしてクラブをたくさん試したけど、どうしてもダメ。結局、ティーショットで、またダメかも…。そんな不安が襲ってくる。クラブへ不安が伝わってしまうから自信をもって振ることができなかった」と、負のスパイラルを打ち明けた。

 試行錯誤の1年間が過ぎても、なかなか不安解消とまではいかない。光明を見出したのは今年8月。鈴木愛と静岡で合宿を行い、女王の勝負哲学を徹底的に学んだことがきっかけだ。「愛さんが、技術的なことはもちろん、コースマネジメントなどもすべて教えてくださった。コースの見え方など、あの合宿から何かが違ってきた、と感じています」という。生命線のショットも上昇ムードへ。何よりも、自信を回復したことで、不安がクラブへ伝わらなくなったことが大きいのだろう。

 10番スタートの前半をイーブンパーで折り返し、後半は上位グループを形成。7番、残り137ヤードの第2打を8Iで2メートルへつけた。バーディーを奪い、一時は単独首位に立つ。さらに、印象に残るのは続くパー5の8番。第2打が松へ当たり、ボールが池へ。しかし、逆境を跳ね返し、8メートルのパーセーブはお見事というしかない。「絶対にミスは出る。その後の対処が大切です。リズムを一定に保つようにした。冷静にジャッジができたと思います」と満足そうだ。

 仕事に楽はない。ひたすら、耐える。それも自身が確立した哲学。百花繚乱である。

(メディア管理部・中山 亜子)

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