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2021.3.31

VS葛城 小祝さくら-ポイントは14番

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

ヤマハレディースオープン葛城 葛城ゴルフ倶楽部 山名コース(静岡県)

 小祝さくらは今年、勝率5割。まだ4戦を消化しただけだが、1試合おきに優勝を飾っており、今回は勝つパターンである。さらに、20-21シーズンの賞金ランキング、平均ストロークも首位を快走中。ところが、「このコース、第2打をミスしたらダメなホールがたくさん。アイアンショットの調子がいまひとつです」と歯切れが悪かった。ただし、名コースが選手を育てる-というたとえがある。そこで、「優勝できたら、すごい自信になるでしょうね」と自身を奮い立たせた。

 真価を問われる大会へ挑戦するのは2年ぶりだ。2018年、5位タイ。19年は49位だった。「前回、風があってとても難しかったことを覚えている。よく、その前の年は、上位に入れたなぁ、と思った」という。中でも、14番のインパクトが強い。「傾斜がきつい。本当に難しい」と苦笑した。19年、4日間で2度のボギーが脳裏を過ったからだろう。

 ただし、2年前とは比較にならないほど、地力強化が目覚ましい。さらに、安定感が抜群。「下半身を使うことを心がけている。でも、練習内容など、ほとんど変わったところはありません。これをやったから-ということはないと思う」と振り返る。今年も全試合へ出場予定。気力、体力の充実も見逃せないファクターだろう。18、19年とJLPGAツアーを皆勤。20年も開催された全14試合へ出場した。予選落ちはNEC軽井沢72ゴルフトーナメントの1度だけだ。

 それだけに、名うての難コースをどう攻略するのかが、大きな見どころになる。「4日間プレーしたら、頭を使うし、精神的に疲れそう」といいながらも、我慢比べなら上位争いは必至。さらに、優勝副賞は、グランドピアノとレジャーボートである。ダイキンオーキッドレディス優勝で、ボートの副賞に大喜び。さて、2艘目のボート獲得となれば、「どうしましょう…」と困った表情が印象的だった。

 今年の2勝はサンデーバックナインの逆転劇。ドラマチックで、しかも勝負強さをアピールした。葛城は、さくらが満開。2度あることは3度あることを証明していただこう。

(オフィシャルライター・宮脇 広久)

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