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2021.5.20

西木裕紀子 忍耐の連続で首位浮上

<Photo:Ken Ishii/Getty Images>

 2020-21シーズンJLPGAステップ・アップ・ツアー第12戦『ツインフィールズレディーストーナメント』(賞金総額2,000万円、優勝賞金360万円)大会第2日が5月20日、石川県小松市・ゴルフクラブツインフィールズ ゴールドコース(6,532ヤード/パー72)で行われた。この日の主役は西木裕紀子。通算5アンダーで首位に立った。1打差の通算4アンダー、2位タイは髙橋恵、竹山佳林。
(天候:曇りのち雨 気温: 18.6℃ 風速:1.1m/s)

 スコアとは裏腹で、疲れた表情で西木裕紀子が口を開く。「ショットが荒れ過ぎて大変。きょうはサッパリでした」。とても首位に立った選手とは思えない。それもそのはず。第1日の内容が素晴らしかったからだ。グリーンを外したのは1回だけ。「パーオンが17個。スタッツの一番上に名前があったから自慢しまくっていた。しかし、きょうは12個です。スイングの始動でポジションや、クラブの上げ方などをどうだったかなと考えるぐらいでした。今回に限って、日替わりスイングでスコアを優先です」と、手探りの状態だとか。

 しかし、8番の4メートル。9番では、第1打を右のバンカーへ入れたが、残り160ヤードを5番Uで2メートルにつけた。連続バーディーを奪うなど、見どころが多い。「すべてがガマン。グリーンに乗っただけというホールも多い」と雨の天候でも必死のプレーが続いた。一方、首位の竹山が14番でダブルボギーを叩き、トップへ並んだのは忍耐の賜物である。

 ハイライトは17番。バンカーからチップインはすごかった。グリーンまわり限定の60度ウェッジで、15ヤードを鮮やかにカップイン。「ご褒美です。ピンチでもあきらめず、よく耐えたからでしょう。ショットの精度はきのうが断然。にもかかわらず、ノーボギーでした。自分をほめてあげたいぐらいですけど、まだ最終日が残っている」と気を引き締めた。

 ステップ・アップ・ツアーでは通算2勝。過去2回は、ともにプレーオフで決着だった。「2勝目を挙げたのも5年ぐらい前。大人のゴルフで勝ちたいとは思うけど、スイングが手探りですから、優勝しますとは断言できない」とフッとひといきついて、「2週間前、ひざを強打した。スグに治ると思っていたけど、まだ痛いです。選手は、30歳ぐらいからいろいろと痛くなるところが出てくると先輩方がおっしゃっていたけど、こればかりは仕方がありません。職業病です」と笑い飛ばしてしまった。

 最終日を前に、「(スイングは)いつ落ち着いてくれるの-と心の中で問いかけながらラウンドします」と大きくうなずく。楽な優勝などひとつもない。1打の集中力で勝負をかける。

(ステップ・アップ・ツアー担当=新納 智明)

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