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2021.6.20

大逆転で世界通算60勝 申ジエ-激闘を制す

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGA ツアー2020-21シーズン第30戦『ニチレイレディス』(賞金総額1億円・優勝賞金1,800万円)大会最終日が6月20日、千葉県千葉市・袖ケ浦カンツリークラブ・新袖コース(6,550ヤード/パー72)で行われ、申ジエが逆転優勝した。大混戦の今大会、通算10アンダーで並んだ全美貞とのプレーオフへ。サドンデスのPO4ホール目でバーディーを決め、JLPGA通算25勝目を飾った。
(天候:曇り 気温: 25.0℃ 風速:2.4m/s)
《グリーン=スティンプ:10 1/4フィート コンパクション:23mm》

 大逆転Vは、プレーオフ4ホールの激闘だった。申ジエvs全美貞という永久シードを目指す2人の戦いは、見どころがたくさん。バーディーの応酬を展開した。

 パー5の18番を繰り返すサドンデスの勝負。申ジエはPO4ホール目、残り202ヤードの第2打を5Wで2オンに成功する。そして、11メートルを2パットで危なげないバーディー奪取。一方、全は第1打、フェアウエイをキープできずに結局、パーに終わって決着がついた。今回まで、2人のJLPGAツアー通算勝利を合わせると50勝。頂点を極めたベテランだからこその、名勝負だった。

 申は、「いいプレーができた。全さんと素敵な勝負ができたことがうれしい。とてもいい1日です」と話し、「お互いが、永久シードを目指して頑張っている。プレーオフでは、そんな2人の意気込みをわかってくださったと思います。きょうの私は、少しだけ運が良かっただけですよ」と振り返っている。

 やはり、コースとの相性が抜群だった。「今年は、ここまでコロナ禍の調整がうまくいかずに、ショット、パッティングともに悪くはないけど、良くはない。ゲームができない感じでした。それが、このコースでプレーした3日間、日に日に良くなっている。各ホールにいい思い出がたくさんあって、少しずつ自信が回復してきたような気がした。私にとって、家族のようなコース」。

 最終日、ベストスコアの66をマークしたが、優勝のポイントを質問されると、パー3の17番をあげている。「第1打がバンカーへ。第2打もマズマズでした。私は次のパッティングで賭けを…。2メートルの難しいスライスラインがカップインすれば、次のホールは1Wでうまくいく。このホールへ集約されたと思います」。きっと、興奮と不安が血流となって、体内を駆け回ったことだろう。それでも、涼しい顔であっさりとパーセーブ。意外だったエピソードを聞き、勝負の奥深さを知った。

 また、現在のJLPGAツアーについて、「笹生さん(優花)がうれしいニュースを届けてくれました。今、日本のツアーはベテランから若手まで、たくさんの素晴らしい選手がとても高いレベルで毎週、優勝を競っている。とにかく、選手層が厚い。みんなが一生懸命です」と、うれしそうに語っている。それだけに、「もっと、もっとプレーを上達したい」。向上心が湧き上がるのだ。

 次週は、シーズンのタイトルレースを左右する大一番、アース・モンダミンカップ。悲願の賞金女王へ向け、「ネバー・ギブアップです」と言葉が弾む。さらに、「この優勝で満足しているようではダメ」と慢心を戒めた。

 ちなみに、世界中のツアーで今大会の優勝が、「通算60勝」。レジェンドとなっても、ルーキーのような輝きを失うことはない。

(メディア管理部・中山 亜子)

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