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2021.10.16

動を生み出す静のたしなみ 渋野日向子1差で最終日

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

富士通レディース 2021 東急セブンハンドレッドクラブ(千葉県)第2日

 渋野 日向子は、自身初の2週連続優勝を目指す。「狙わないわけにはいかないでしょう」と頼もしい声が、耳へ届いた。ムービングで―のこの日は一変。前半、6バーディー、ノーボギーの30をマーク。ショット、パッティングともに素晴らしい。

 「チャンスをつくって、ポンポン。ロングパットが決まってポン」と序盤の3ホールを振り返る。さらに、ボギーを叩く要素がない。前半は本当に安定していたと思います」と加える。この勢い、どこまで続くのか。

 ところが、パー3の13番でちょっとしたミスが出る。「ストロークで、ちょっとひっかけた。3パットのボギーだけは絶対に…。ボギーは仕方がないけど一番、気をつけていたことだった」。好調だけに、悔やんでも悔やみきれない。そんな、うっとうしい気分を引きずり、続く14番でもショートゲームに出た。予想外の連続ボギーとしてしまう。

 気分転換。「切り替えようと思って実践したことは、やはり深呼吸とか、単純なことです。どうしたらいいか、私が知りたいぐらいですね」と告白。ただし、以前のようなイライラが募った様子は、傍から見ていてわからない。


 「必死に言い聞かせただけです。ちょっと大人になったのかもしれない」とも。気分一新で15番はパーセーブする。そして、16番では6メートルの見事なバーディーパットをカップインさせた。そして、パー3の17番、8Iで3メートルのチャンスをつくる。これも、ジャストタッチでカップへ吸い込まれた。

 「帰国しても連続していろいろな試合へ出場。たくさんの経験を積んだおかげで、グリーンでラインを読むことが以前より深くなっている。おかげでカップへ入る確率が上がったし、いい感じの粘りも出た。トップ10フィニッシュが続くのは、そのおかげです」と説明する。

 あすは最終組。同級生の勝、ホステスの古江という豪華なペアリングが実現する。「結局、バーディーは薬になるんですね。あすは天候がよくない予報。集中して、リスクが少ないプレーを心がける」と言い聞かせた。この日、明かしたのは宿舎で行う、意外なこと。「塗り絵をはじめました」。開幕前日のカレーせんべいといい、塗り絵など意表をつく言葉が飛び出す。

 当然ながら、そんな時は気分が乗っていればこそ。コースの動は、プライベートで静を大切にしているから養われる。己と向き合い、指先を細かく使うことで自律神経のバランスを整える効果があるという。これぞ、大人のたしなみかもしれない。

                          (メディア管理部・鈴木 孝之)

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