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2022.4.9

自信回復 首位の鈴木愛-5割でもVを

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGAツアー2022シーズン第6戦『富士フイルム・スタジオアリス女子オープン』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)大会第2日が4月9日、埼玉県・石坂ゴルフ倶楽部(6,475Yards/Par72)で行われた。この日、一気に首位を奪ったのは鈴木愛。67をマークし、通算8アンダーで大会初の2勝目を狙う。1打差の通算7アンダー、2位は大里桃子。そして、通算6アンダー、3位タイに岸部桃子、上田桃子がつけている。
(天候:晴れ 気温:20.8℃ 風速:2.1m/s)
《グリーン=スティンプ:10 1/2フィート コンパクション:23mm》

 よみがえる自信。同時に気力、体力が充実してきた。鈴木愛、見事な首位奪取。大ピンチを切り抜けた18番が、まさにその証明。第2打があわや池へ-といったシーンだった。さらに、第3打も思い通りにいかない。4メートルのパーセーブへ挑んだ。

 「きょう、唯一のボギーだった5番は、ダブルボギーになってもおかしくはないところでした。でも結構、難しいボギーパットを沈めることができた。おかげで、よい流れが途切れることがなかったと思う。最後のパッティングも絶対に入る。そんな自信がわいてきた」と振り返った。

 プレー中も、笑顔が絶えない。ファンはご存じだろうが、調子のバロメーターである。「今季は、開幕戦のダイキンオーキッドレディスで60台のスコアが出せた。得意とはいえないコースだから、とてもうれしい。それから、第4戦のアクサレディス第1日の65も、そうです。シーズンイン直後からいいスコアが出て、上位の成績を残したことが大収穫。今オフ、スイング改造など、ハードな練習をしてきたことが結果に表れている。1日で練習場を3カ所回ることもあったから…」と、遠くを見るような視線で漏らした。

 猛練習で2度の賞金女王を獲得。従来のスイングから、さらなるレベルアップのために、根本から作り直したそうだ。「先生(南秀樹コーチ)からは、まだ4、5割程度だ、といわれています。私も5割程度だと思います」と前置きし、「もし10割になったら、複数回の優勝ができる」と断言した。

 ところが、変わらないものがひとつ。天性の素質に恵まれたパッティングだ。「グリーンへボールを乗せれば、パッティングがある」。さらりといってのけた。だから、5割の仕上がりでも首位へ立てたのだろう。

 最終日、すでにVの戦略を立てている。「前半は7番までにスコアを伸ばす。後半へ入ったら、スコアを伸ばせるのは13番までかなぁ。14番以降はボギーを叩かない安定したプレーをします」といった具合だ。すらすらと答えが飛び出す。見事なトークだった。

 極め付きは、今年の出場資格を得た全米女子オープン。「まわりの人から、みんな出ないよねぇ、といわれた。そういわれると私は、反対方向へ行きたくなる。この2年間、自信がなかったけど、アプローチがレベルアップ。もう、挑戦しても大丈夫です。行きたいなぁ。海外はメルセデスポイントも高いでしょう」と、前向きに語っている。

 ダイキンがホップ、アクサがステップなら、今回はジャンプではない。ウインである。

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