全英出場を明言　山下美夢有のパー5に注目

ニチレイレディス 袖ヶ浦カンツリークラブ・新袖コース（千葉県）

　着々とステップを踏む。山下美夢有は、言葉にしなくてもそんなスタイルが見て取れる。今大会を前に、全英女子オープン出場を明言。「(コーチの)父と相談し、その上で私が決めました」という。さらに、「ミュアフィールドで一度、プレーがしたい。そのチャンスです。日本では経験できないこともある。チャンスです」とも。

　全米女子オープンの際は、出場権を得ても、「まだ、その時ではない」と見送ったものの、今回は実に意欲的。それはそうだろう。オーガスタナショナルGCと並んで、世界で最もメンバーとなることが難しいといわれるコースだ。もちろん、難度も高い。

　前週、逆転で今季の目標、複数回優勝を達成。しかし、浮かれた様子は全くなし。それどころか、ますます表情が引き締まっている。「100ヤード以内のショットがブレている。だから、パー5のバーディーが少ない。つまり、チャンスが生かせないわけです。サントリーレディスでも、ショットのイメージとは正反対の所へ打つことがあった」と話し、「今回はピンへ重なるショットを打つ」とテーマアップした。

　それだけに、グリーンが小さく、精度が試される今大会のパフォーマンスが見どころといえるだろう。開幕を控え、「ショットの感触はいまひとつ。修正しないといけません」と慎重だ。「サントリーレディスの後、ステーキを食べたけど、食欲がなかった。いつも、500グラムは平気だったけど、300グラムぐらい…」。

　優勝しても結果オーライではなかった。もっと、強くなるためだ。