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2022.6.18

耐えて待つ-森田遥 5年ぶりのVへ

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

ニチレイレディス 袖ヶ浦カンツリークラブ・新袖コース(千葉県)第2日

 忍耐。首位に並んだ森田遥は自身の特性を、「耐えるプレー」に優れていると話す。しかし、この日は胸のすくようなプレーの連続。7バーディー、ノーボギーと今季最高のパフォーマンスを展開した。

 前半、4バーディーで勢いをつけたが、「後半の10番でバーディーをとってから、11-14番は連続でしのぎのプレー。パーオンしなかったし、バンカーショットや2-3メートルのパーセーブでした。この4ホールがキーポイントだったと思います」。淡々と語っている。まさに、真骨頂だった。

 そして、ピンチの後にはチャンス。15番では右横4メートルのバーディーパットを狙いすましたようにカップインさせた。最終18番でも、楽々とバーディー奪取でムービングデーを締めくくる。

 17年、北海道meijiカップで初優勝。伸び盛りということもあり、通算2勝目はすぐに-という声ばかりである。ところが、惜敗が続き5年が過ぎ去った。「第1日から、とてもいい流れだと思います。でも、まだ18ホールも残っている。初優勝から5年も月日があいてしまうと、うーん…」と苦笑しながら、「新しい気持ちというのか、初優勝を目指しているような感じでしょうか」と説明した。

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 一方で、クローズアップされることは少ないものの、パッティングの名手である。今季も1ラウンドあたりの平均パット数は27.5000で堂々の1位。第2日も22パットの猛威だった。特に後半は2パットが16番だけという内容。それはもう、すごかった。

 「確かに、スタッツを見るといいですね。長い距離のパーセーブで意識するのは、2-3メートルの場合は1メートルの感覚でストロークします」という。ただし、パット・イズ・マネーとはいうものの、そこへ至るまでのプロセスもカギだ。

 第1日=4/14、第2日=9/14というフェアウエイキープ率が示す通り、課題はショットの精度。「パッティング以外が苦戦。欠落している」と冷静に分析した。ただし、「今回はいい感じです。特に意識したことはないけど、グリーンが小さいからターゲットが絞られる。そういうことが集中力を発揮できている要因かもしれない」と加えた。

 最終日について質問を受けると、キリリと表情が引き締まる。「すべてのホールで第1打に気をつける。そして、パー5ではバーディーをしっかり。また、16番がとても難しい。このホールは耐えます」。傾向と対策はバッチリ整った。あとは、耳を澄ましてVの足音が近づくのを待つだけだ。

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