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2022.8.6

首位キープの鈴木愛『もう、この試合で負けたくない』

<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>

北海道 meiji カップ 札幌国際カントリークラブ 島松コース(北海道)第2日

 JLPGAツアー、最近のトレンドといえばノーボギー。ところが、今大会は様相が一転した。各日、ノーボギーでプレーした選手はいない。気象データでは測れないコースに吹く強風。そして難コースが各選手へ強烈なプレッシャーを浴びせた。

 首位をキープした鈴木愛も例外ではない。この日は何と、スタートから3連続ボギーを叩く。波乱の幕開けでも、後半で盛り返し、71とアンダーパーでプレーした。圧巻だったのはパー3の17番だろう。6Iでピン横8メートルにつけたものの、難しい状況。しかし、復調したパッティングの名手は鮮やかにバーディーを奪う。

 特大のガッツポーズをつくった後、バンザイまで飛びしたシーンが印象に残る。「久々にうれしかった。距離も長かったし、なんといっても16番でボギーを叩いた後のバウンスバックだったからです」と振り返った。さらに、勢いをつけ、最終18番では残り88ヤードの第3打を54度で、ピン2メートルへ。ショットでチャンスをつくった、バーディー奪取で締めた。

<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>

 「プレー途中、きょうは1オーバーぐらいで抑えられたら…。そんな気持ちです。1番から3連続ボギーなんて、過去にもあったかなぁ、というぐらい。本当にドタバタの1日。出入りが激しかったなぁ」。安どのため息をついた。スタート前の練習場。ティーアップしないクラブのショットで、左方向へボールが行ってしまう。とっさの機転で指導を受ける南秀樹コーチへSOSを発進した。

 「ターゲットよりクラブがインサイドから入っているからだろう、ということです。その上で、気をつけるポイントを①スイングの始動からクラブを手で上げている。②スイングの体重移動で、もう少し左右へ動く。③スイングの最初は、イン方向へクラブを上げる-とアドバイスされた」そうだ。

 しかし、すぐには修正できない。よもやの3連続ボギーで沈みがちのムードを変えていったのは、コンビを組むキャディーのゲイリー・ジョンストンさん。「まだ、土曜の朝だよ、愛。土曜日はガマンの日-と励ましてくれたことも大きい。それから、毎ホール終わるごとに、次にいこう、と声をかけてくれました。今まで、1打のミスで熱くなって、崩れることが多かっただけに、新しい一面を発揮できた気がします」と、感謝を言葉にした。もちろん、ギャラリーの励ましも全身で感じたに違いない。

 それだけに、最終日は恩返しを誓う。「もう、この試合で負けたくはありません。優勝したいではなく、優勝します。そういう気持ちで臨むことにしました」。長く曲がりくねった道のような今シーズンである。負けず嫌いの性格が過去、2度の賞金女王のタイトルをもたらした。やられっぱなしでは立つ瀬がない。

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