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2022.10.6

稲見萌寧と今大会は相性抜群 それでも…

<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>

 JLPGAツアー2022シーズン第31戦『スタンレーレディスホンダゴルフトーナメント』(賞金総額1億2千万円、優勝賞金2160万円)が10月7日、静岡県裾野市・東名カントリークラブ(6570ヤード/パー72)で開幕する。6日はプロアマ大会。また、公式会見が行われた。

 何かを変えなければならない-。歴代チャンピオンのひとり、稲見萌寧がそういいたそうな表情で、「あいうえお」、「かきくけこ…」。今秋になって取材の第一声は、なぜかあいさつに続いて、こんなパターンである。発声練習だろうか。いや、違う。直後に少しだけほほ笑む。

 心中を想像すると、その場をジョークで盛り上げることで、明るいムードを形成したい-からだろう。続けて、「いろいろと試しながら、やっています」といい、「試合が始まって、(調子がどうかは)やってみないとわからないぐらいの感覚。それにしても、寒かった」と話した。

 今季2勝をあげている。ただし、常に「もっと上」を目指すのは向上心の表れだ。もちろん、「もういい」はない。それがトッププレーヤーの宿命だろう。9月以降、異変といえば5戦を消化し、トップ10が1度もない。

 「新しいことへ取り組んでいるわけではありません。去年へ戻るわけではないけど、どうやったら調子が良かった時のスイングに戻るか…。私にはこれが合うと考え、試しながらやっている。しかし、日替わりで。その日の体調でも違うし、きょうは良くてもあすは違う。徐々に良くなっていけばいいかなぁ」と説明した。

 というのも、自身がこれまで何度か語っているように、完ぺき主義で常に70-80点の状態をキープすることを理想とするからだ。それだけに、相性の良い今大会へかける気持ちが伝わってくる。過去、トップ10を外したことがない。昨シーズンの初Vも今大会。

 ところが、「本当は苦手。ジュニアの頃、プレーしたイメージがとても難しい。それが抜けきらない。でも、プレーをすればソコソコの成績が出る。おかしいなぁ」と首をひねって、「私は得意コースが少ない。あえていうなら、(中京テレビ・ブリヂストンレディスの)中京ゴルフ倶楽部でしょうか。仮に調子が良ければコースとの相性は関係ありません。調子がわるければ、たとえ相性がよくても、ダメなものはダメです」と言い切っている。

 その中京GCでツアー記録タイの61をマーク。が、2週前のミヤギテレビ杯で、山下美夢有が60のツアー新記録で塗り替えた。ただし、61の際に、13バーディーを奪取。これは1Rの最多バーディー数でツアー記録だ。「死守しているけど、私が私の記録を更新するのは、現実的に難しいかもしれない」と苦笑した。

 その一方、やはり今大会は、やらなければならない-と感じるものがあるらしい。 

 「(歴代優勝者には)ロッカー、パーキングなどがちょっと特別。ありがたい。私はコースへもってくる荷物が少ないから、試合では使うけど、練習日やプロアマでは使いません。だけど、他にもいいことがある。おいしいお昼ごはんをたくさん食べています」と、語っている。

 考えてみれば、絶好調-と宣言して試合へ臨んだことなど一度もなかった。いつも危機意識と背中合わせで努力を続けることは、トッププレーヤーの性。10月は上昇の時。五十音のあ行ではじまったことが、そんな心境を物語っている。

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