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2022.11.18

起死回生の1打 三ヶ島かな500万円を獲得

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

第41回大王製紙エリエールレディスオープン エリエールゴルフクラブ松山(愛媛県)第2日

 1打には、天国と地獄の差がある。三ヶ島かなが、この日の16番でホールインワンを達成した。今回を加え5度目の快挙だが、試合では初。しかも500万円がかかったホールだから、まさに値千金だった。

 「きょう一日、キャディーさんとピンを狙っていこう、と話をして…。やっと入った」。破顔一笑とはこのことだろう。しかも、この1打がなければ予選落ちのピンチへ直面していただけに、喜びがひとしおである。通算1オーバーから同1アンダーへ。しかも、最終18番でバーディーを奪い、上昇ムードで決勝ラウンドを迎える。

 ところで、今大会は12番でも、ホールインワン賞が−。前日、岡山絵里が見事なエースを決めたが、副賞は100万円(複数均等割)だ。それだけに、難度が高い証明といえよう。「グリーンが縦に長く、細い。右へ逃げても、左でもピンチが待っている。逃げ場がない。加えて、距離が長く、すべてを含めて難しいと思います」と、500万円の価値を解説した。

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 また、コースセッティング担当の山崎千佳代は、「グリーンの右はバンカーに加え、プッシュ気味のショットでは、OBが…。左には斜面と深いラフがある。それから、ちょっと高いところにグリーンがあり、風の読みがすごく難しい。スコアボード、ギャラリーが取り囲んで大会を象徴するホールです」と前置きし、「ピン位置は全体のバランスを考慮して決めている。それにしても、今年はフジサンケイレディス、リゾートトラストレディスなど、高額賞金がかかったホールでエースが…。それだけ、選手の技量が上がっているからでしょう。何といっても、ピンを狙ってまっすぐ打つ能力がなければ不可能。あくまで確率の問題ですけど、快挙達成の知らせはうれしいです」と、説明を加えている。

 奇跡ともいえる、ワンショットを生み出したのは5UT。前4戦で3度の予選落ちというモヤモヤを吹き飛ばした。「もう、手放せない。抱いて寝ようかなぁと思うぐらいです。次週はディフェンディングチャンピオンのリコーカップだし、きょうはやってやるぞ-という気持ちでコースへ来た。もってる、私です」と、テンションまで上がっている。

 ただし、賞金を独り占めにするわけではない。「キャディーさんと、エースの賞金は折半する約束」。お福分けだ。さらに、「エリエールさん、大王海運さん、ありがとうございます」と深々と一礼をして練習場へ向かった。ようやく訪れた幸運を、より長続きさせるために-。

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