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2023.4.14

唯一のノーボギー 菅沼菜々『目標通りの出発』

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

KKT杯バンテリンレディスオープン 熊本空港カントリークラブ(熊本県)第1日

 前半戦、名うての難コースに数えられる今大会。菅沼菜々は出場選手でただひとり、ノーボギーラウンドを展開した。「4アンダー、目標通りの出発。予定通りです」と言葉が弾んだ。ツアー初優勝へのポイントを「第1日」とも話していただけに、首位から2打差の4アンダー、3位タイと上々のスタートを切った。

 「前半、バーディーチャンスが結構あった。欲をいえば切りがない。今季は1Wの調子があまりいいとは言えなかったけど、ようやくまとまってきた感じがする。対照的に、パッティングの感覚は変わらずにずっといい。優勝は意識しすぎると、遠ざかるもの。あしたもガマンですよ」と、達観した様子である。

 今回は兵庫から移動。「父が疲れていた様子でしたから、今回は珍しく私も運転した」と告白したのは、それだけ調子が上向いている要因とも受け取れた。一方で、「この大会で優勝することが目標のひとつです。だって、熊本ですからね。私はクマが好き。ダッフィーや、クマのぬいぐるみが自宅にたくさんあります。それから、熊本城が好きです。元々、お城に興味があって、その中でも熊本城が一番。遠くから見た時の雰囲気というか、たたずまいがすごくいい」と続けた。

 目を輝かせながら、ここまで熊本の魅力を並べられるとゴルフ王国・幸運の神々もほほ笑んでしまう-というものか。12番、バーディーパットがカップにけられた。が、続く13番では6メートルのバーディーが決まる。また、ラウンド途中、激しい雨に見舞われたものの、「雨の日のラウンドは苦手ではありません。というのは、いろいろなことに注意しなければならないから、もっと集中力が増す」と説明を加えている。

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 ちなみに、目標の4アンダーは、「練習ラウンドをしながら、優勝スコアを予測する。それを各日にあてはめると、4アンダーになった」といい、「春先のラフが薄いときは、基準を4アンダーに設定することが多いです」と語った。

 これまでのスタイルから、最終日の強さはすでに実証済みだ。あすは、ムービングデー。正念場である。

(青木 政司)

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