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2023.5.13

小滝水音、台湾の地で念願のプロ初勝利を飾る!

<Photo:Gene Wang/Getty Images>

 JLPGAステップ・アップ・ツアー2023シーズン第5戦『CTBCレディスオープン』(賞金総額3000万円、優勝賞金540万円)大会最終日が5月13日、台湾・桃園市のOrient Golf and Country Club(6452ヤード/パー72)で行われ、小滝水音が逆転V。通算12アンダーで、ステップ・アップ・ツアー初優勝を飾った。1打差の通算11アンダー、2位はルーキーのウーチャイェン。
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 プロ7年目の小滝水音が満面の笑みを浮かべながら18番グリーンを下りてきた。「デビューしてからずっと同い年の友達が優勝するシーンを見てきただけに、自分も今回優勝できてよかったです」。98年度生まれの小滝にとって、同い年には勝みなみ、畑岡奈紗、渋野日向子、原英莉花らそうそうたるメンバーが顔をそろえる黄金世代だ。今年のJLPGAツアー第2戦の明治安田生命レディスヨコハマタイヤゴルフトーナメントでは、吉本ひかるが世代12人目のツアー優勝を飾っている。当然、「いつかは自分も…」という気持を胸に秘めながらツアーを戦ってきた。

 プロ2年目だった18年は2週連続トップ5に入るなど活躍したが、その後はなかなか結果を残せず、ここ数年はアイアンショットの不調に悩んでいた。なんとか苦境を打開しようと、今年のオフは自分のスイングをもう一度見直し、アイアンショットを徹底的に打ち込んだという。同時に、100ヤード以内の距離感を磨く練習に明け暮れた。ただ、昨年のファイナルQTでは114位に終わったため、なかなか出場権に恵まれなかったが、今回は運よく自分の順位まで出場権が降りてきた。

 台湾女子プロゴルフ協会との共催試合である今大会、当然のように、地元台湾選手が数多く出場している中、小滝は初日から60台を連発。首位のウー チャイェンと2打差の通算7アンダーで最終日を迎える。ウーとのマッチレースとなった最終日、ともに2つのバーディを奪った後に迎えた7番パー3のティショットだった。「6番アイアンで完璧なショットだったのに、わずかに足りなくて手前のラフまで戻ってきました」。見るとボールはスッポリとラフの中に埋まっていた。日本に少ないティフトン芝からのアプローチは、ピンを3メートル強オーバー。下りのラインを残したが、それをしっかりと沈めてピンチをしのいだ。

 「ボギーを覚悟していただけに、大きなパーセーブでしたね」と振り返るが、続く8番から4連続バーディを奪い、一気にウーを逆転したことを考えれば、試合のターニングポイントになったのは間違いない。

 最終的に通算12アンダーでホールアウトした小滝が1打差でウーを振り切り、嬉しいプロ初勝利を手にした。振り返ってみると、この日奪った6つのバーディのうち4つが100ヤード以内のショットをピンに寄せてのものだった。18ホールでグリーンを外したのも2回と、このオフに集中して行った練習の方向性が間違っていないことを自ら証明して見せた小滝。

<Photo:Gene Wang/Getty Images>

 アイアンショットの調子がよかったことで、ピンの位置が厳しいホールでは無理をせずグリーンの真ん中を狙い、比較的やさしい位置のときはピンをデッドに狙うマネジメントもできたという。小滝と言えば、パッティングでドライバーショットのときよりも大きく広げるスタンスが特徴だが、その姿も健在だった。実は昨年の夏ごろから調子が悪くなっていたが、アイアンショットの調子が上がってきたことで、パッティングも上向きになったという。今大会のパット数は平均27.67パットで1位だったが、思わぬアイアンとの相乗効果も勝因の一つだった。

 「ステップアップツアーもまだまだ試合が残っているので、2勝目、3勝目を挙げたいですし、今年のQTでは上位に入って、来年のレギュラーツアーで優勝できるように頑張りたいです」。

 プロ7年目といっても、まだ24歳。少し遠回りしたが、先行する同世代に少しでも追いつくまで、歩みを止めるつもりはない。

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