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2023.6.10

吉本ここね 大接戦を制しプロ初優勝

<Photo:Masterpress/Getty Images>

 JLPGAステップ・アップ・ツアー2023シーズン第9戦『ルートインカップ 上田丸子グランヴィリオレディース』(賞金総額2000万円、優勝賞金360万円)大会最終日が6月10日、長野県上田市・上田丸子グランヴィリオゴルフ倶楽部(6314ヤード/パー71)で行われ、通算12アンダーで並んだ吉本ここねと大須賀望のプレーオフ。PO1ホール目でバーディーを奪った吉本が、ステップ・アップ・ツアー初優勝を飾った。3位に通算11アンダーでスタイヤーノ梨々菜が入った。
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 勝負はバックナイン。吉本ここねは常に冷静沈着だった。ルーキーの大須賀望とのプレーオフを制し、プロ初優勝。勝負強かった。第1日から-。完全Vだった。

 1打差で迎えた最終日。スタートからパーをセーブしながら、じっとチャンスを待った。ところが12番でボギーが先行。後続が迫ってくる。ここからハッとしたように気合が入った。

 「13番は4メートルのフックライン。パー5の15番は80センチぐらいのバーディーでした」という。ところが続く16番でピンチに直面。4メートルのパーパットが残った。「ボギーかもしれない。そんな気持ちが脳裏を過ったけど、いやぁ…と振り切った。だって、ここまで長い距離のパッティングが決まっていたし、とにかくカップインさせることに全集中です。そして、入った」。話が終わるとフーッとため息をつく。

 ただし、逃げ切りというわけにはいかなかった。先にホールアウトした大須賀が17、18番で連続バーディーを奪い、通算12アンダー。勝負はサドンデスのプレーオフへ持ち込まれた。この日、最終組でプレーしたスタイヤーノ梨々菜から激励を受ける。

 「私がルーキーの18年。フンドーキンレディースで今回のように最終日、最終組でご一緒しました。その時はダメだったけど、ラウンド中も頑張って-と激励してくださった。なんていい方だろう。今回も同じ。おかげで気持ちよくプレーオフへ臨むことができました。心から感謝をいたします」。グッドルーザーの存在を明かした。


<Photo:Masterpress/Getty Images>

 PO1ホール目はパー3の18番を使用。8Iで2メートルにつけ、バーディー奪取で混戦にピリオドを打った。「緊張は特にしません。いつものリズムでストロークできた。しっかりラインを読んだし、ただカップインさせることに集中していたと思います」と前置きし、「(優勝は)びっくり。しかも、3日間ともにアンダーパーでプレーができた。すごくうれしい。振り返ってみると第1日、8アンダーでプレーできたことが大きい。自己ベストタイが出て、これまで応援してくださった皆さんのためにしっかりプレーしよう、と思った」という。

 プロ6年目。平成最後の最終プロテストで一発合格を果たした、90期生である。同期には年齢がひとつ上だが渋野日向子、原英莉花がいる。そして、稲見萌寧は同い年。「6年は長かった。ただ、簡単に優勝できる実力ではなかったと思います。私の場合は少しずつゴルフの内容が良くなってきたと感じていたところですから、これからが大事ですね」と肝に銘じた。

 合格時のプロフィールをのぞいてみると、意外な特技が目を引く。英検準2級。「3歳から習い事としてはじめた。英検をとったのはゴルフをするため。志望先の札幌光星高校は、北海道で2校だけゴルフがあった。でも、推薦入学する際は英検3級の条件があったから、中学でとって高校で準2級を。もし、故障などのアクシデントがあったら、学問が助けてくれる。プロは厳しい世界ですから、そういう意識はしっかりもっていかないと…」。

 現状をしっかり把握しながら、歩みを止めない。まず、1勝。すべてはここから-。


<Photo:Masterpress/Getty Images>

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