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2023.6.28

世界ランキング50位以内へ- 優勝を目指す岩井明愛

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

資生堂 レディスオープン 戸塚カントリー倶楽部(神奈川県)

 前週のアース・モンダミンカップで申ジエとのプレーオフに破れ、2試合連続単独2位となり、悔し涙を浮かべた岩井明愛。今季はKKT杯バンテリンレディスオープンでツアー初優勝を飾っているものの、それ以降の10試合で4度の2位にはさすがにショックを隠せなかった。

 経験者によれば、優勝争いに加わったときの疲労度は大きいという。敗れたとなればその疲労度はさらに大きくなる。それが2週続いているのだから、さぞかし疲労困憊の様子かと思いきや、疲れた様子は一切見せなかった。

 前日の火曜日は9ホールの練習ラウンドを行い、この日は最高気温31.9度の中、プロアマ大会に出場。ホールアウト後は元気にメディアに対応した。

 「気持ちはすっかり切り替えています」と笑顔を見せたが、いつまでも敗戦を引きずっていられない理由もある。7月27日から開幕するアムンディ エビアン選手権に出場したいからだ。そのためには、現在55位の女子ゴルフ世界ランキングを7月11日付けまでに50位以内に入らなければいけない。要するに、今大会と次戦の全米女子オープンで上位に入ることがマストなのだ。

 全米女子オープンは配分されるポイント数が高いので、上位に入れば世界ランキングの順位が上がる。しかし、結構なハードルの高さであることは間違いない。ならば、今大会で優勝を狙うのが自然な流れだろう。

 今大会は初出場となるが、1.5ラウンドを回った結果、与しやすい印象が残った。「ラフもそんなに長くないですし、入っても全然問題が無いので、振れるだけ振っていきたいです」と、ガンガン攻めるつもりだ。今季はドライビングディスタンスが253.68ヤード(8位)を記録しているが、ここ一番で飛ばそうと思ったときは260ヤードを越えることも珍しくない。4つあるパー5はそれほど長くないだけに、どれもバーディーを狙える。まさに、岩井向きのコースだといえるだろう。気になるのは暑さだが、生まれ育った埼玉県は日本でも暑いといわれる地域だけに、暑さには強い。全米女子オープン、AIG全英女子オープンに続く今季3つ目のメジャー出場を決定づけるためにも、今大会はなりふり構わず勝利を目指す。

(JLPGAオフィシャルライター・山西 英希)

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