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2023.6.29

ウェイティング繰り上げ出場の宮田成華が首位タイに

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGAツアー2023シーズン第18戦『資生堂 レディスオープン』(賞金総額1億2000万円/優勝賞金2160万円)が6月29日、神奈川県横浜市・戸塚カントリー倶楽部西コース(6605ヤード/パー72)で開幕した。最高気温が31度を超える猛暑の中、宮田成華とペソンウが67をマークして5アンダーで首位タイに並ぶ。1打差の4アンダー、3位タイにサイペイイン、桑木志帆。さらに1打遅れて3アンダーの5位タイに永井花奈、金澤志奈、佐藤心結ら6人が並んでいる。
(天候:晴れ 気温:30.9℃ 風速:5.2m/s)
《グリーン=スティンプ:10 3/4フィート コンパクション:23mm》

 第1回リランキングで65位という結果に終わり、今季の後半戦はほぼ出場がないと自身も考えていた宮田成華。それでも出場人数が多かった前週のアース・モンダミンカップは参戦できたので、少しでも多くのポイントを稼ぐつもりでいた。予定どおり予選ラウンドを8位タイで通過したが、最終的に58位タイに終わる。

 「後から反省して、力みがスコアを崩した原因かなと」。予選ラウンドを渡邉彩香、櫻井心那という飛ばし屋2人と同組でラウンドしたが、ショットの調子も良かったこともあり、積極的にドライバーを振り切った。ところが、決勝ラウンドを迎えたときに腕から力が抜けなくなっていることに気がつく。当然、アイアンショットでの微妙な距離感を出すことができず、スコアを崩してしまった。

 せっかく上位で決勝ラウンドを迎えただけに、悔しさを抱えたまま今週を迎えていたが、火曜日になって急きょ繰り上がりで今大会に出場できるという連絡が入る。すでに火曜日には別の仕事が入っていたため、水曜日からのコース入りとなったが、その日はプロアマ大会のためラウンドはできず、ショットとパッティングの調整のみに。ある意味、ぶっつけ本番で第1日を迎えたが、1イーグル、4バーディー、1ボギーの67をマークして首位タイに並ぶのだから、ゴルフは何があるのか分からない。

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 ただ、宮田自身はこの成績をフロックとは少しも考えていない。「コースはオフに何回かラウンドしたので覚えていますし、昨年よりもドライバーショットの飛距離が10ヤード伸びたことで、短いクラブでグリーンを狙える分、ピンをデッドに攻めていけたからです」。ショットに自信があるから、ボールも大きく曲がらない。フェアウェイを外したのは4回だが、グリーンは2回しか外していない。好調なショットがこの日の宮田を支えたが、半年前はスイングの試行錯誤に明け暮れていた。

 「ショットが良かったときと悪かったときで何が違うのか、自分なりにものすごく考えましたが、限界を感じたので、もう一度坂詰和久コーチにアドバイスをもらうようにしたんです」。中学、高校の6年間師事した坂詰コーチの門を叩いたところ、ダウンスイングで上体が突っ込んでいること、手打ちになっていることが判明。それが引っかけの原因になっていることも分かった。となれば、後は修正するのみ。なるべく手を使わずにボディーターンのスイングを心がけて練習することで、イメージどおりのフェードボールを打てるようになったという。

 第1日、首位に立ったのは、20年のスタンレーレディス以来3年ぶり。その試合では5位タイに入ったが、今回はその上を狙う。ただし、前週の二の舞を踏むつもりはない。「今週は気負わずに残り3日間を戦うつもりです」。今大会は本来出場できなかった試合という気持ちを心の隅に残しながら、目の前の1打に挑んでいく。

(JLPGAオフィシャルライター・山西 英希)

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