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2023.7.9

ついに北の顔 小祝さくら17戦目で達成

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGAツアー2023シーズン第19戦『ミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップ』(賞金総額1億円、優勝賞金1800万円)大会最終日が7月9日、北海道札幌市・真駒内カントリークラブ空沼コース(6611ヤード/パー72)で行われ、小祝さくらが通算12アンダーで逃げ切り優勝。念願の北海道で混戦を制した。3打差の通算9アンダー、2位タイは穴井詩、菊地絵理香。また、通算6アンダー、5位タイの宮澤美咲がベストルーキー賞を獲得した。
(天候:晴れ 気温:27.6℃ 風速:3.9m/s)
《グリーン=スティンプ:11 2/3フィート コンパクション:23.5mm》

 もう、鉄のメンタルといってもいい。小祝さくらが念願の地元Vを飾った。プロ入り後、北海道開催は17試合目。「やっと勝てた。まだ、実感はないけど、とにかくうれしい」とホッと胸をなでおろした。

 第3日、魔術のようなロングパットを決めて、首位へ。最終日も序盤から積極策でアドバンテージを握り続けた。パー5の3番、2オンを狙う。打球はグリーン手前のバンカーだが、これもひとつのマネジメント。バンカーショットが得意である。ピンまで15ヤードを、あっさりと1メートルにつけた。むろん、バーディー奪取である。そして、6番も第3打を1メートルにつけて、ふたつめのバーディーでVロードをひた走った。このまま、独走-そんなムードも。

 ところが後半、14番でボギーを叩き、少し表情が変わった。「15番でもボギーだったら、ちょっとまずい。第1打の前、気合を入れた。集中力をマックスで。方法は、集中しろ、と心へ言い聞かす。プロ2年目から実践しているけど、効果は半分ぐらい」と漏らす。

 そして、きょうはどうだったかといえば、なるほどマックス。きっちりとフェアウェイをキープする。難度がグンと一段と上がる終盤も涼しい顔で乗り切った。極め付きはパー3の17番。6Iでピン6メートルにつけた。見事にラインを読み切ってバーディーである。優勝をグイっと引き寄せた。

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 最終18番でもビシッと決める。9メートルのバーディーパットは、カップを1.5メートルオーバーした。3打差をしっかり把握していたが、やはりここはビシッと締めたい。ウイニングパットも決してやさしくはなかった。しかし、あっさりとパーセーブでJLPGAツアー通算9勝目を飾っている。

 「優勝したら、ガッツポーズをしたい。そういう気持ちはちょっとあるけど、いきなりやってもおかしいですよね」。いつものスタイルに終始した。完勝。しかも強かった。前半戦、優勝争いはしたものの、うまくいかないことがたくさん。「フェードをずっと試していたけど、1カ月前から以前のようにドローへ戻した」と説明をして、「何事も思い通りにはいきません。そう割り切ってプレーしないと。でも、私が心がけているのはダメな時ほど前向きに-です」と、自らの心中を明かした。強い精神はこうして養われる。

 今季、前半戦の目標のひとつ。全米女子オープン出場はワールドランキングが上がらずに逸したが、すぐさまターゲットを北海道初戦の今大会へ切り替えた。これもまた、たくさんの経験を積んだ賜物だろう。特に今大会では第1日、フェアウェイキープがわずか2ホールにもかかわらず、69をマークしたリカバリーショットのうまさも群を抜いている。「ペブルビーチ、行ってみたかった。またいつか、チャレンジしたい」とつぶやいた。

 ちなみに現在、猛暑を乗り切るために実践しているのは、「トマトを2つ以上食べる」ことだ。北の顔-となって弾みがついた。後半戦の快進撃が待ち遠しい。

(青木 政司)

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