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2023.8.13

ツアー2勝目にあと一歩及ばず 神谷そらは悔しい2位

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

NEC軽井沢72ゴルフトーナメント 軽井沢72ゴルフ北コース(長野県)最終日

 初優勝よりも難しいと言われる2勝目だが、神谷そらはその厚い壁をあと一歩で乗り越えられるところまで確かに来ていた。首位の菅沼菜々と1打差で迎えた最終18番・パー4。1メートルのバーディーパットをしっかりと沈め、通算16アンダーで追いつく。第1日74位タイと出遅れながら第2日にコースレコードとなる61をマークし、一気に2位タイに浮上。勝てば、JLPGAツアー史上最大となる下剋上だ。

 プレーオフの舞台は18番。1ホール目、3オンの菅沼に対して神谷は2オンに成功。ところが、ファーストパットを打ち切れず、3メートルのパーパットを残す。軽いフックラインと読み、カップ右サイドの内側を狙ったが、予想以上に左に曲ったため外してしまう。ただ、菅沼もパーパットを外していたことで勝負は2ホール目へ。

 ティーショットを右ラフに入れた神谷は第2打をグリーン左に外す。そこからのアプローチは2メートルほどピンをオーバー。菅沼が1.5メートルのバーディーチャンスにつけていただけに、絶対に外せないパーパットを残した。「元々このホールはあまり得意ではなく、ちょっとショットのイメージが悪かったですね」と振り返る。パーパットを沈める意地を見せたものの、菅沼がウイニングパットを決めたことで終止符が打たれた。

 「負けたことは悔しいですが、第1日が1オーバーだったことを考えると(この成績は)良かったかなと思います。でも、第1日にもう少しショットとパッティングがかみ合ってくれていたなら・・・」。結果論だが、パープレーだったなら神谷が勝っていたかもしれない。もちろん、1オーバーだったからこその第2日61でもある。

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 今年のフジサンケイレディスクラシックでJLPGAツアー初優勝を飾った神谷だが、翌週こそ8位タイに入ったものの、それ以降は13試合で5試合予選落ち、2試合棄権で、トップテン入りは一度もない。「初優勝のときは初めての優勝争いだったこともあり、よく分からない状態でした。でも、1回勝って優勝のすごさを実感してからはなかなか調子が出ず、勝つことは難しいんだなと感じていました」。ある意味、勝ったことが神谷のゴルフにとって多少の障害になっていたのかもしれない。ただ、その障害を今回優勝争いしたことで取り除くことができたのではないだろうか。試合後、悔しさの中にどこか充実した表情を浮かべていたことがそれを物語っていた。

 「調子自体は良くなっていますし、ショットもパッティングも修正できています。次週も自分らしいゴルフで上位に入れるように頑張ります」。自身2度目の優勝争いで負けた悔しさを初めて知った神谷。ツアープロとしてひと皮むけたところを残りの試合でアピールしていく。

(JLPGAオフィシャルライター・山西 英希)

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