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2023.10.12

年間女王のチャンスにも岩井明愛はマイペース

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

富士通レディース 2023 東急セブンハンドレッドクラブ(千葉県)

 先週のスタンレーレディスホンダゴルフトーナメントで10位タイに入り、賞金ランキング1位に躍り出た岩井明愛。現在、メルセデスランキングは2位だが、1位の申ジエが今大会を欠場しただけに、岩井が優勝すると1位に躍り出る。年間女王がかかっているわけだが、本人はいたってマイペースだ。

 「今は楽しみながら、自分のゴルフができればいいなと思うだけです」と、ツアー2勝目を飾った住友生命Vitalityレディス東海クラシック以来、お決まりとなったコメントを発する。もっとも、そのコメントこそが岩井のメンタルを支えているのも事実だ。今季はKKT杯バンテリンレディスでツアー初勝利を飾ったが、その後は5回の2位という数字が示すように、何度も優勝争いを繰り返しながら、あと一歩勝利に手が届かなかった。勝てないことがプレッシャーとなり、岩井本来の持ち味である攻めのゴルフをできなくなっていたのだ。通常なら、そのままプレッシャーに押しつぶされるところだが、岩井は自ら考え方を変えることでその窮地を打開。見事、2勝目を挙げたどころか、翌週には3勝目まで飾ってみせた。

 ある意味、今週はどこまで岩井が楽しんでプレーできるかどうかが勝負のカギを握るが、プラス材料は少なくない。前年は単独2位に終わったものの、最終日に65をマーク。優勝した古江彩佳にあと1打及ばなかっただけだった。当然、コースに対するいいイメージは岩井の頭の中に残っている。ただ、今年は例年よりもラフが長いという選手は多いが、それに関しても「18番ホールのグリーン奥は去年よりも伸ばしていると思いますが、他はそれほどでもないように感じます」と、マイナスにはとらえていない。裏を返せば、それだけティーショットが安定している証拠だろう。

 ツアーも終盤戦となり、実質ツアー2年目の岩井にとっても疲れを感じる時期ではあるが、「月曜日に休みをとっているので、いい感じには仕上がっています」と影響がないことを強調する。開催コースの東急セブンハンドレッドクラブ西コースは比較的フラットなコースだけに体力を消費することも少ない。気力、体力が充実すれば、あとは現在パーオン率1位(75.5179パーセント)のショット力でピンを積極的に狙っていくだけだ。年間女王に向けて極めて視界は良好だといえるだろう。

(JLPGAオフィシャルライター・山西 英希)

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