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2023.10.15

来季はレギュラーツアーで初優勝 沖せいらが出場権獲得へ大きな1勝

<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>

 JLPGAステップ・アップ・ツアー2023シーズン第18戦『日台交流うどん県レディースゴルフトーナメント』(賞金総額2000万円、優勝賞金360万円)大会最終日が10月14日、香川県まんのう町・満濃ヒルズカントリークラブ(6494ヤード/パー72)で行われ、2位タイスタートの沖せいらが通算9アンダーで逆転優勝。ステップ通算2勝目を飾った。1打差の通算8アンダーは東浩子、橋添穂。
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 最終18番パー5を迎えた時点でリードは2打。沖のティーショットがフェアウェイをとらえたところで大勢は決したかに思われた。しかし、沖と東、同い年の2人による優勝争いにはまだドラマが残されていた。追う東がピン奥2.5メートルのバーディーチャンスにつけたのに対し、沖は奥から7メートルを残した。「風を読み間違えちゃって、2打差で気が緩んじゃったんですかね。ラインを見たら結構な下りだったんで、2パットで行けたらラッキーだなと思いました」。

 沖のバーディーパットは止まらずカップを2メートルオーバー。「東選手は私のラインを見てから打つ流れだったので入れてくるだろうし、次を外したらプレーオフだと思っていました」。一気に緊張感が高まったが、東のバーディーパットはカップの右を通過し、バーディーならず。今度こそ、本当に気が緩んだのか、沖はパーパットを決められず、ボギーとし、やや不本意な形での決着となった。

 リーダーズボードを見ずに自分のプレーに徹する選手が多い中、沖は常に周囲のスコアを確認していた。「途中で武尾選手と9アンダーで並んでいるのが分かって、気持ちが引き締まりました。10アンダーで単独首位になった後はバーディーが取れなかったんですけど、しっかり攻めることが出来ていたので、リーダーズボードを見たのはプラスに働いたと思います」。状況が分かっているからこそ、混戦の中でも焦りは生まれなかった。

 大会直前には思いがけず、優勝に向けてのゲン担ぎをしていた。「選手数人とそれぞれがプロアマで一緒に回った方10人ぐらいで(香川の有名鶏料理店の)一鶴さんに行ったんですけど、その時にアマチュアの方が『一鶴さん食べたら優勝するんだよ』とおっしゃって、じゃあこの中で誰かが優勝だねって話していたら私でした」。周囲からアスリートらしくないと言われるほど、食事にはこだわらず、各地の名物を楽しむのが沖のスタイル。これが功を奏した格好だ。

 シーズン後半はJLPGAツアーに出られる可能性があっても、ステップ・アップ・ツアーを優先してきた。「JLPGAツアーのウエイティングの案内とかも来ていたんですけど、全部欠場で出しました。周囲の方と相談して、ステップの賞金ランクを考えた方がいいという結論になったので」。ステップ・アップ・ツアーの賞金ランク2位以内になれば、来季のJLPGAツアーの第1回リランキングまでの出場権が与えられる。今回の優勝で360万円を加えて、賞金ランクは大会前の7位から3位に浮上。2位との差は約190万円と射程圏にとらえた。

 「私は追う立場ですけど、面白い展開になるんじゃないかと思います。190万円は優勝を目指していかないと追いつけない差なので、もう1勝したいですね。地元の山口県での試合もあるので、そこに向けてもっと調子を上げていきたいです」。今季のステップ・アップ・ツアーは残り5試合。その中には地元開催の山口周南レディースカップが含まれる。前半戦を中心に今季11試合に出場したJLPGAツアーでは「これまでにない手応えがありました。来季は初シードとレギュラーでの初優勝を目指したいです」。今回の1勝を来季の飛躍に向けた足掛かりにする。


<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>

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