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2023.10.22

山下美夢有、パッティングに苦しみながらも2位タイ

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

NOBUTA GROUP マスターズGC レディース マスターズゴルフ倶楽部(兵庫県)最終日

 「優勝争いに絡んで、上位で戦えたことは本当に楽しかったです」。優勝した菅沼菜々に3打ビハインドの2位タイで終わった山下美夢有は、悔しいながらもどこか満足げだった。地元・関西での試合では他の試合以上に気合が入る山下。いつも応援してくれる人に感謝の気持ちを成績で返したいからだ。ところが、今大会だけは過去2回出場していずれも予選落ちと、なぜか相性の悪さを感じていた。それだけに、今年は気合を入れて臨んだが、どうしてもパッティングのタッチが合わなかったという。

 「4日間通してタッチの感覚が合わなかったですね。練習のときからタッチだけを意識していましたが、いざ試合になると合わなくなる感じです」。山下も含め、出場した選手によれば、「ピン位置も厳しく、傾斜に切ってあるホールが少なくないため、どうしても難しいラインが残りやすかった」という声が多く、それもパッティングの難易度を挙げた一因だろう。山下の場合、特に下りの曲がるラインには四苦八苦させられたという。

 「たとえ1メートルでも微妙なラインなので難しいんですよ。打てないけどタッチが強くなる感じです」。ある意味、そんな状況にもかかわらず、通算11アンダーまで伸ばしたのは立派だといえるが、それも苦しみながらも最後まであきらめない姿勢を崩さなかったからだろう。

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 3打差で迎えた最終18番・パー4でも、当然のようにバーディーを狙いにいった。ピンまで158ヤードあった第2打、7番アイアンでピンの左3ヤードにボールを止めるつもりだったが、ボールはグリーン右へ。「インパクトを合わせにいってしまい、フィニッシュをとれなかったので右へいきました」と振り返る。問題は次のアプローチだ。ボールに近いグリーンエッジからピンまではわずか4ヤード。しかも極端な砲台になっているため簡単には寄らないライが残った。「せめて3ヤードオーバーで止めよう」と思って打った山下だが、無情にもボールは約7メートルオーバーし、そのパーパットを沈めることができなかった。

 「アプローチした後にスコアボードを見て、このホールがパーだったら単独2位になっていたんだなと思いました」と気づいたが今一歩遅かった。仮に単独2位で終わっていれば、メルセデス・ランキングで申ジエを逆転し、1位に返り咲いていただけに悔い残るかと思われた。しかし、当の山下はそれほど気にはしていない。「そのことは知らず、単純に単独2位で終わりたかったなと。メルセデス・ランキングはまだ残り5試合ありますし、ポイントが大きな試合もあるので、来週以降もいいプレーをして上位で戦えるように練習します」と前を向く。ちなみに、現在の課題はパッティングとアプローチとのこと。逆に考えれば、それだけショットに対する不安が無くなってきたともいえるだけに、ランキング1位に立つ日も遠くはなさそうだ。

(JLPGAオフィシャルライター・山西 英希)

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