2024.4.13
大会初の連覇は目前 岩井明愛が首位キープ
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
JLPGAツアー2024シーズン第7戦『KKT杯バンテリンレディスオープン』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)大会第2日が4月13日、熊本県菊陽町・熊本空港カントリークラブ(6,518ヤード/パー72)で行われた。大会連覇を目指す岩井明愛が通算8アンダーへスコアを伸ばし、首位をキープ。尾関彩美悠が2打差の通算6アンダー、2位につけている。また、この日のベストスコア66をマークした竹田麗央が通算5アンダーグループへ。高橋彩華、小西瑞穂、小祝さくら、桑木志帆、脇元華とともに、3位タイからの逆転を狙う。
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《グリーン=スティンプ:11フィート コンパクション:24mm》
偉業へ、また一歩。岩井明愛が大会初の連覇へ向けて、2ストロークのアドバンテージを握った。スケールの大きさを存分にアピール。2日連続のノーボギーラウンドこそ達成できなかったものの強さと、うまさを同時に感じさせる選手はそうはいない。
序盤、上位は大混戦。無理をせずにチャンスを待つ。5番、残り147ヤードの第2打を8Iでピン左3メートルへ。慎重にカップへ沈め、続く6番でもピン奥5メートルを決めた。ハーフターンをはさんで9、10番も連続バーディーとして、一時は2位グループへ4打差をつけている。
「後半、もう少しバーディーをとりたかった。決まらない。もどかしかったけど、アンダーパーでプレーができてよかったと思います」と振り返った。その要因は難度を増したコース。まるで選手の技量を試すように、「かたくて速いグリーンはラフからのショットでは、ボールが止まらない。グリーンエッジへ落としても、ピン位置によっては奥へ転がっていく。とにかく、パーで上がることを心がけた」そうだ。
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
今大会はツアー初優勝を飾った思い出のコース。ところが、「得意なコースではありません。何となく相性がいいとは感じるけど、私には得意コースはひとつもありませんよ」と話した。得手・不得手をつくらない。勝負の世界では、大切なことだ。だから好調期間が長い。しかも、最終日を上位で迎えると、プラスアルファの強さを発揮。
過去、第2日終了時、首位に立っていると4戦2勝だ。しかも、その2勝はいずれも完全優勝を飾っている。もうひとつあげるなら、敗れた2戦はともに2位だった。こうなると、連覇の期待はさらに高まる。
ところが、「明日はいつも通り、楽しんでプレーをするだけです。岩井明愛のゴルフができれば、皆さんにも楽しんでいただける」と、落ち着きはらった様子だ。ちなみに、岩井明愛スタイルとは、「バーディーをたくさんとることですね」と、さらりとひとこと。
さらに、「私はスコアボードを見ません。状況に応じ、確認することもあるけど、(優勝した)去年も一度も見ていない」と明かした。人事を尽くして天命を待つことが自然と身についたのは、とてつもない財産になっている。
(青木 政司)
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